一本の日本酒ができるまで。酒造りに関わる蔵人たちの役割とは?

KURAND
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2016/07/21

こんにちは!日本酒を少し知り始めている方なら、「杜氏」という役職は耳にしたことがあると思います。ですが、その他の日本酒造りに関わる人たちってどんな仕事をしているのでしょうか?
 
日本酒造りに関わる人を「蔵人」と表現しますが、今回は、皆さんが普段飲んでいる日本酒が、どのような役割を担う蔵人たちによって造られているのかを紹介したいと思います!
 

日本酒を造る最高責任者―「杜氏」

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日本酒についてのニュースなどでも耳にする、一番有名な役職が「杜氏」です。杜氏は、複雑で精巧な日本酒造りの工程の管理を担う、「酒造りの最高責任者」です。酒を造る際の複雑な工程を丁寧に取りまとめ、酒の味わいを判断し、管理することが必要とされる杜氏は、酒造りのスペシャリストであると言えます。
 

杜氏の仕事

特に酒造りの工程が確立し始めた江戸時代以降、役職として設けられていた「杜氏」は、酒蔵の人間ではなく、蔵元から酒造りを依頼されて仕事を行う請負制の役職でした。
 
冬場に酒造りの時期に蔵に足を運び、仕事をしてゆく杜氏は、酒蔵で働く人間ではないものの、酒造りに携わる蔵の人々全員を統率し、指示を出す仕事のため、酒蔵の人間に大きな信頼を寄せられている役職でもあります。
 
杜氏は、「最高責任者」の名にふさわしく、お酒造りの工程の管理が仕事です。蔵の中の管理はもちろん、原料の扱いから、酒しぼり、貯蔵、熟成まで、全ての工程に意識を向け、良い酒造りが行われるよう、酒蔵の人々の上に立って指導を重ねていきます。
 

多様化する杜氏の形

主に酒造りが行われる冬に活躍する杜氏でしたが、1年を通して酒造りの施設が存在する現在では、「常任型杜氏」と呼ばれる通年酒造りの指導を行う杜氏も増えてきています。酒造りの施設を大きな蔵元さんに多いケースです。
 
また、近年同じくよく見る形として、オーナー(経営者)である蔵元が杜氏(日本酒製造責任者)も兼ねる、「蔵元杜氏」という形があります。
 
杜氏の数が減り、酒蔵の規模も縮小傾向にある現在、蔵元自身が酒造りを行う形のことを「蔵元杜氏」と言います。必ずしも酒造り経験者ではない蔵元ですが、だからこそ、既成の概念に捉われることのない新鮮なアイディアでの酒造りが行われていると言えます。
 
このような現在の流れの中で、酒造りに関するデータの管理を徹底し、杜氏を置かずに蔵人だけで酒造りを行う蔵や、従来男性の職業であった「杜氏」の印象を覆す、女性の杜氏も存在しています。一口に「杜氏」と言っても、酒造りの技術が発達している現在では、その形が多様化していることがわかります。
 

蔵人への指導役―三役について

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次に、杜氏の下で働く「三役」という役職についてご紹介します。三役は文字通り、蔵人の役職の中にある三種類の役職を指します。杜氏が「最高責任者」であるならば、三役は実際に蔵人に具体的な指導を行う「チームリーダー」といったところです。それぞれの役について、見ていきたいと思います。
 

頭(かしら)

「頭」は、蔵人を統べるサブリーダーです。最高責任者である杜氏の指令を、実際に蔵で働く人々に伝え、蔵の人々を取りまとめる役を担っています。酒造りの要となる「醪(もろみ)」の仕込みと最終的な管理は杜氏の仕事であるものの、実際に醪の仕込みを担い、蔵人に指示を出すのも、頭の仕事です。
 

麹屋(こうじや)

麹屋は、お酒の味を決める麹造りの担い手です。蒸した米に麹菌をふりかけ、米のでんぷん質をブドウ糖に変えることで糖化させると、米が溶けていき、この工程でお酒の味わいが決まっていきます。
 
そのため、蔵の中には古くから「麹室(こうじむろ)」と呼ばれる麹造りを行うための部屋が設けられ、蔵人の中でも麹造りを行うために人員が割かれていました。麹屋は、麹造りを行う蔵人の指揮と、麹室の管理とを担っています。
 

酛屋(もとや)

先の麹屋の働きによって作られたブドウ糖を発酵させる働きのある、酵母を管理するのが酛屋です。酒母(しゅぼ)あるいは酛(もと)と呼ばれるこの酵母は、清酒のためのものだけでも多くの種類が存在し、蔵元が考える酒の質をよく理解し、選んでいく必要があります。
 
「酒母室(しゅぼしつ)」と呼ばれる酒母造りの場所でお酒のための酵母を管理し、蔵人へ指示を出すのが主な仕事の酛屋ですが、同時に、三役の一人、頭と協力して、お酒の仕込みも行います。
 

他にもある!蔵元の役職

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ここまで、一番有名な「杜氏」から、その下で実際に指示を出す「三役」をご紹介してきましたが、日本酒造りの仕事には、他にも役職が存在しています。
 

釜屋(かまや)

釜屋は、酒造りに使う蒸米の管理を行う役職です。洗米から、米の量をはかり、仕込み水を汲むことまで、蒸米に関する仕事の1つ1つに携わります。
 
酒造りにおいて大切なこととして、「一麹、二酛、三造り」というように、三役が行う仕事を指す言葉がありますが、釜屋の行う「蒸し」は、この三つと同じくらい重要な位置を占める仕事であり、蔵人の役職の中でも大きな存在となっています。
 

炭屋(すみや)

炭屋とは、日本酒を造る際に行われる「濾過」に携わる役職です。生酒の中に残る滓や雑味を取り除く作業を行います。「濾過」については、伝統的な方法として、「活性炭濾過」と呼ばれる方法が存在しており、ここから「濾過」に関する役職が炭屋と呼ばれています。
 
現在では、無濾過の日本酒も高い評価を得ていることを受け、減少傾向にある役職ですが、古くから少量の炭で能率よく濾過を行う炭屋には、経験と技量が必要とされる技術職だったと言えます。
 

まとめ

ご覧いただいた通り、酒造りには通常色んな役職があるんです。少しむずかしい話になってしまったので、最後に今回ご紹介した蔵元の役職をまとめてみます。
 

杜氏 酒造りの最高責任者。複雑で精巧な日本酒造りの工程の管理する役職。
頭(三役) 蔵人を統べるサブリーダー。醪の仕込みと、蔵人へ指示を出す役職。
麹屋(三役) 麹造りのリーダー。麹造りを行う蔵人の指揮と、麹室の管理する役職。
酛屋(三役) 酛(もと)造りのリーダー。酒母室で酵母を管理し、蔵人へ指示を出す役職。
釜屋 蒸米の管理を行う役職。
炭屋 濾過に携わる役職。

 
もちろん、小さな蔵元では、一人でいくつかの役職を兼ねることもあります。酒造りには、様々な人たちが関わっていることがご理解いただけたのではないでしょうか。
 


 
いかがでしたでしょうか?日本酒を造る際には、実に様々な役職が設けられ、各部門のプロたちが力を尽くし、一本のお酒が造られています。酒造りのプロたちが、どんな想いで造り上げた日本酒なのかを知っていくことで、より日本酒を美味しく、味わい深く楽しめるのではないでしょうか。

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