鈴木 將央

日本酒通への一歩を踏み出すために知っておきたい!「搾り方」で変わる日本酒の味わい!

2016/06/17

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日本酒に詳しい人なら「搾り」と聞いただけでどのような話なのかなんとなく想像はつくと思いますが、日本酒の搾り方はなかなか奥が深いものなのです。今回はそんな「日本酒の搾り方」について詳しく説明していきましょう。

そもそも何故日本酒を搾るのか?

醪1
日本酒の搾りについて説明する前に日本酒の製造途中の状態である「醪(もろみ)」について説明していきましょう。

醪とは、酒母(しゅぼ)・麹(こうじ)・蒸米(むしまい)・仕込み水と、酒造りに必要なものを混ぜた状態のもの。この中で酵母がアルコール発酵を行い、日本酒が出来上がっていくのです。

そして日本酒の「搾り」とはその言葉通り、この醪の状態から液体部分を搾り出す作業のことを指します。この液体が酒になり、残った固形物が酒粕となるのです。基本的に日本酒は全てこの搾りの工程を行っていて、酒税法でも、醪を搾って酒粕を取り除いたものが日本酒として定義されています。

代表的な日本酒の搾り方3つ

日本酒造りにおける搾りの役割がどういったものか理解いただけたかと思います。ただし一口に搾りと言っても、どういったタイプの日本酒を作るかによって日本酒の搾り方が変わってくるのです。そこで代表的な日本酒搾り方3種類を紹介していきましょう。

自動圧搾ろ過機(じどうあっさくろかき)

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通称「ヤブタ式」とも呼ばれるこの搾り方は機械の力で醪を搾る方法です。アコーディオンのような蛇腹状の圧搾機の中に醪を流し込み、両側から圧力を加えることで酒を搾り出します。蛇腹状の機械の中には板が敷き詰められており、この板に酒粕が溜まっていくのです。

この搾り方は最も一般的で、搾り終わるまで時間が早いことから酸化を防止し、しっかりと搾れることが利点です。ただ、圧力が強いため、繊細なお酒である大吟醸などを搾るのには向いていません。

槽搾り(ふねしぼり、ふなしぼり)

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槽搾りは昔から伝わる日本酒の搾り方。酒袋と呼ばれる縦50cm、横20cmくらいの布袋に醪を入れて、横にしながら重ね、上から圧力をかけて搾る方法のことを指します。この醪を搾る道具が舟の底に似ていることから「槽搾り」と呼ばれるようになりました。圧力をそこまでかけず、優しく搾るため、手間はかかりますが雑味の出ない日本酒本来の味わいを楽しめます。蔵によっては木でできた槽(木槽)を使用するとこともあります。

この搾り方は袋を重ねていく際に酒が零れ(こぼれ)ないよう気を払わなければならず、そして搾る時間がヤブタと比べると長いため、酸化をさせない工夫も必要です。非常に高い技術が要求される搾り方ですね。

袋吊り(ふくろづり)

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別名、「雫しぼり」「雫取り」とも呼ばれるこの搾り方。日本酒業界では、その見た目から、「首吊り」とも呼ばれたりします。これは槽搾りと同じように酒袋に醪を詰めた後、その醪をタンクの中に吊るし、自然の重力のみでしたたり落ちてくる「雫」の部分だけを採取する方法です。搾るというよりも染み出すというイメージになりますね。

自然の重力以外の圧力を一切かけずに搾る非常にデリケートな搾り方です。この搾り方をすると、お酒として必要な成分だけが抽出され、必要ない雑味などは一切お酒に出てきません。日本酒本来の香り、味とにも本来のポテンシャルを存分に表現でき、今まで飲んだことのないようなクリアで繊細な味わいになります。

ただこの搾り方は量が全く取れないことが欠点で、今では鑑評会出品酒用の搾り方として採用されることがほとんど。この搾り方で造られた日本酒が市販されることはあまりないですね。

まとめ

最後にそれぞれの搾り方の特長を簡単にまとめておきましょう。
 

自動圧搾ろ過機
(通称:「ヤブタ式」)
最も一般的で、機械の力で醪を搾る日本酒の搾り方。搾り終わるまで時間が早いことから酸化を防止し、しっかりと搾れることが利点。ただ、圧力が強いため、繊細なお酒である大吟醸などを搾るのには向いていません。
槽搾り
(類似名:「木槽搾り」)
伝統的で、酒袋の上から圧力をかけて搾る日本酒の搾り方。圧力をそこまでかけず、優しく搾るため、手間はかかりますが雑味の出ない日本酒ができます。ただ、ヤブタ式と比べて、搾るのに時間がかかるので、酸化をさせない技術が必要。
袋吊り
(通称:「雫しぼり」「雫取り」)
重力のみでしたたり落ちてくる「雫」の部分だけを採取する日本酒の搾り方。雑味のないクリアで繊細な味わいを出すことができますが、あまり量が取れないのが難点。

以上、日本酒の搾りについていかがでしたでしょうか?搾り方1つで色々なバリエーションがあるのですね。日本酒の世界はまだまだ奥が深いです。

100種類の日本酒を取り扱うKURAND SAKE MARKETではもちろん様々なタイプの搾り方の日本酒を用意しています!ラベルに記載されていることも少なくないので、お店に訪れた際は是非この「搾り方」にも注目してみてくださいね。

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