日本酒の瓶の色には意味があるの?蔵元さんに聞いてみたら意外な答えが返ってきた | KURAND(クランド)
鈴木 將央

日本酒の瓶の色には意味があるの?蔵元さんに聞いてみたら意外な答えが返ってきた

2016/08/01

みなさんこんにちは!KURAND編集部のマロニーです。雨が降ったり暑かったりと忙しい天気ですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか?
 
ところで、先日KURAND SAKE MARKET 新宿店でせっせと片付けをしていたところ、冷蔵庫を見て気になってしまったことがあります。
 
それは瓶の色!同じ蔵元さんのお酒でも違う色の瓶を使っていたりするんですよね。なんで蔵元さんは瓶の色を使い分けているのでしょうか?気になったので、蔵元さんに聞いてみました!
 

日本酒の瓶の色は何種類くらいある?

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まずは、KURAND SAKE MARKET 新宿店の坂本店長と一緒に冷蔵庫の瓶の色を調べてみることに。調査したのは、新宿店の冷蔵庫にある100本以上の日本酒(生樽サーバーの2つは除きます)です。結果はこちら!
 
瓶の色

1位 茶色(約40本)
2位 緑色(約30本)
3位 青色(約10本)
3位 白色(約10本)
3位 その他(約10本)

茶色と緑色が多いですね。青や白もありました。調べてみたところ、これ以外にも全国にはピンクの瓶や黒の瓶の日本酒もあるようです。同じ茶色でも薄茶色と焦げ茶色、青にも真っ青と水色…と一つひとつ色は違いますが、今回は同じ色の種類としてカテゴリー分けしました。

※今回の結果は、ある日のKURAND SAKE MARKET 新宿店で行った調査ですので、日替わりコーナーや店長おすすめコーナーなど、商品は時期やお店によって異なります。

瓶の色にはどんな意味があるの?

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最初は茶色ばっかりだった?!

いろんなの色がある瓶ですが、新宿店でも一番多かった茶色。どうして茶色の瓶を使うのでしょうか?一般的に言われていることは「一升瓶は昔はほとんどが茶色だった」ということ。これは光を遮り、瓶の中の酒を変質させないためです。紫外線が当たると「日光臭」と呼ばれる不快な匂いが生じてしまいます。茶色の次に多かった緑色も、茶色と同じく紫外線をシャットアウトしてくるそう。だから茶色と緑色が多かったのですね!

青や白の瓶は大丈夫?

ご安心ください。日光に当たらないところで冷蔵保存しておけばある程度は大丈夫。さらに薄い布や新聞紙、紫外線カットのビニールで包んで紫外線から守っていることが多いので安心です。
 

もちろん蔵元さんやKURAND SAKE MARKETの各店でもちゃんと管理していますよ!

瓶の色はどう決める?こだわりや理由を蔵元さんに聞いてみた!

特定の色にこだわっている蔵元さんや、いろんな色を使い分けている蔵元さんに聞いてみました!
 
 

季節やわかりやすさを重視した宝山酒造

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新潟の温泉街である岩室温泉と弥彦温泉の中間に位置する歴史ある蔵元、宝山酒造。大量生産はせず、杜氏始め三人の蔵人が冬場極寒の越後の地で、「一冬楽しく人の和」をモットーに一滴一滴を大切に醸しています。今「酒を売る犬と酒を造る猫」の愛称で知られる蔵元の若松さんと次期杜氏の渡邊さんが新しい挑戦に挑んでいます。そんな宝山酒造さんに聞いてみました。
 

Q. いろんな色の瓶を使うことにこだわりや理由はありますか?

こだわりがある物とない物とがありますね!その商品の個性をわかりやすくする為に夏のお酒なら青い瓶、にごり酒なら透明瓶と、商品に合わせた瓶をチョイスする事もあります。割と定番商品に関しては緑や茶色瓶を使う事が多いですね!

  
なるほど、お酒の特徴をわかりやすくお伝えするためにこだわる色もあるのですね!確かににごり酒など、透明の瓶に入れると白が際立ちますよね! 
 

巧みに色を使い分ける寒梅酒造

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米や水に恵まれた関東平野のほぼ中央に位置する久喜にて酒造りを行う寒梅酒造。現在、蔵元が杜氏を引き継ぎ、目の行き届く小さい仕込みにこだわっています。「美味しく楽しい時間の提案」を念頭に、若き蔵元杜氏良い酒質かつ造り手の顔が見えるような日本酒を追求しています。そんな寒梅酒造さんは商品の味やデザインによって色を使い分けているそうです。そんな寒梅酒造さんにお聞きしました!
 
Q.いろんな色の瓶を使うことにこだわりや理由はありますか?

昔は遮光性がメインだったのだろうと思いますが、今は店頭の管理状況が向上したため、遮光性よりも飽和状態の日本酒のなかでお客様にいかに自社商品を手にしてもらうかというデザイン性の方が強いと思います。弊社の商品を例にだすと…こんな感じですかね。

 
①純米吟醸 さけ武蔵:黒
きれいでバランスの良い酒質をイメージした白地に金文字のラベル。その白ラベルを際立たせ、さらに上品さ、高級感をプラスするために「黒」にしました。これはラベルからデザインに入ったパターンです。酒質は黒って感じではないので。

 
②生原酒:緑・青
これら生酒はフレッシュなものなので明るめな色を…ということで「緑」を選んでいます。中には辛口でキレがある&夏のイメージで「青」を選んだものもあります。これは酒質からデザインに入ったパターンです。

 
③純米、普通酒:茶色
火入れの純米は、ラベルとの兼ね合いもありますが、米の感じ&田舎臭さみたいなのを表現したくて「茶」にしています。また地元で飲まれている普通酒は昔からかわらず「茶」を使っています。昔はほとんど茶か緑しかなくて普通は茶で、高いのは緑みたいな感じだったのだと思います。

 
④古酒:白(透明)
これはお酒の色に特徴があるのでお酒の色を見せたい!と思い、「透明」にしています。

 
なるほど!お酒のイメージが伝わりやすいように、ラベルとの兼ね合いやデザイン性を考えぬいていろんな色を使っているのですね!
 

「青」にこだわる三芳菊酒造

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「今の時代の新しい、誰も飲んだことのない日本酒を醸す」をモットーに、従来の型にはまらず幅広い可能性を求めて酒造りをする三芳菊酒造。山田錦の産地でもある徳島県のお米を使い、「三芳菊」は一本一本手造りで造られています。フルーティーな香り、香りに負けない甘み、それらを引き締める酸。そんな三位一体の三芳菊が入っているのは青い瓶。なぜ青い瓶を使っているのでしょうか?三芳菊酒造さんにお聞きしました!
 
Q. 青い瓶を使うことにこだわりや理由はありますか?
 

10年くらい前今の三芳菊を出したところ、酸味があって甘いという特徴が従来の日本酒っぽくなかったようで、普通のいわゆる辛口のような日本酒が好きな人から結構クレームがきていました。当時はまだ一般的ではなかったのですね。そこで日本酒をあまり知らない人や興味を持ってなかった人のほうが買うようになるかな、と思って瓶を青くしてみました。
 
予想通りクレームはほとんどなくなり、そこからずっと青い瓶を使っていますよ。

 
すごい、そんな経緯があったのですね。「新しい日本酒を醸す」というモットーを実行し続け、今や三芳菊は初心者や女性の方など、多くのお客様に大人気のお酒です。クレームがきた時に「じゃあ味を普通にしよう」と思わなかったのがとっても誇らしいですね!
 

結論

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いろんな色がある瓶の中でどれを使うのか、こだわって決める蔵元さんもいればなにかきっかけがあって決めた蔵元さんもいましたね!お聞きする前は夏の涼しいイメージが湧きやすいように青い瓶を使う、というようなことしか想像できませんでしたが、「あまり日本酒に詳しくない人が手に取りやすいように」、「お酒の個性を活かせるように」、「お酒の味やデザインを伝えるために」という理由やこだわりがあったのですね!
  
蔵元さんがいろんなことを独自の基準で判断しながら、一生懸命お客様に届けようとしていることがよく伝わってきますね!これから KURAND SAKE MARKET にご来店された際は、この瓶の色はどのように選ばれたのかな、とちょこっと考えてみても面白いですね♪