鈴木 將央

秋にしか味わえない楽しみ。「ひやおろし」と「秋上がり」の違いとは?

2016/09/23

みなさんこんにちは。最近はどんどん寒くなってきて季節の変わり目を感じますね。KURAND SAKE MARKET全店でもメニュー替えが行われ「夏酒」から「ひやおろし」や「秋上がり」といった秋限定商品が揃いました。
 
この季節によく耳にする「ひやおろし」や「秋上がり」。この2つの用語がどう違うのか皆さんはわかりますか?2つとも、酒税法上の厳密な規定はないので、2つの定義については諸説あるようですが、今回は、「ひやおろし」と「秋上がり」の違いについて解説したいと思います!
 

「ひやおろし」とは?

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搾りたての新酒を一度火入れを行ってから貯蔵し、貯蔵庫で夏のあいだ熟成させ、秋口になって「冷や」のまま「卸す」(出荷する)ことを「冷(ひや)卸し(おろし)」と言います。
 
冬に絞ったまま卸した「生酒」がフレッシュな味わいであるのに比べ、「ひやおろし」は一度火入れを加えた後に、貯蔵庫で夏のあいだ寝かせてあるため、時間によって程よく熟成が行われています。そのため、絞りたての際の粗さが取れ、味わいにまろやかな丸みと、味わい深さとを楽しめるのが特徴です。
 
「生酒」の詳細はこちら
 

「秋上がり」とは?

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「ひやおろし」が夏場を越して熟成した日本酒を出荷すること意味するのに対し、「秋上がり」とは、夏を越えて秋になって香味が円熟し旨味がのった(熟成した、酒質が向上した)ことを指します。逆に、うまく熟成しなかった(酒質が向上しなかった)場合は「秋落ち」と言います。
 

まとめ

「ひやおろし」と「秋上がり」は、どちらも秋の季節限定酒を表すという点では同じですが、要するに、夏を越えて秋口に熟成した状態のことを「秋上がり」と呼び、「秋上がり」した日本酒を出荷することを「ひやおろし」と呼びます。
 
どちらも夏を越えまろやかな深みのある味わいが特徴で、この季節にしか味わえない日本酒であることは間違いないので、秋がすぎる前にぜひ季節限定の味わいをお楽しみください!

追記(2018/08/07): 現在は設備投資が進み、ひやおろしの規定が曖昧になっています。(今までは、外気と貯蔵庫の温度が同じくらいになったころに出荷していました。)
また、現代では秋あがりの火入れの回数もばらつきがあるので、生詰めだけが秋酒の規定に沿うものではなくなっている。多くの蔵元はひやおろし、秋あがりの表現を使わず「秋酒」という表現を使っています。