精米と洗米の間に、大事な工程があった!日本酒造りにおける「枯らし」とは? | KURAND(クランド)
鈴木 將央

精米と洗米の間に、大事な工程があった!日本酒造りにおける「枯らし」とは?

2017/02/20

日本酒を語る上で欠かせないのが「精米」など、造りの工程ですね。今回はその中でもあまり知られていない、でもとっても大切な「枯らし」という工程についてご紹介します!

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日本酒ができるまで

日本酒造りの工程は、大まかにこのようになっています。その各工程では「どのようなお米を使うか」、「どのようなお酒にするか」などによって調整していきます。そんな工程の中で「精米」や「洗米」、「蒸米」などはご存じの方も多いと思いますが、その間に「枯らし」という作業があることはご存知でしたか?
 
「枯らし」は、酒造りにおいて大事な工程なので、この記事を読んで「枯らし」の工程を覚えてしまいましょう!

「枯らし」とは

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精米したあとのお米は摩擦熱を帯び、たくさん削って精米時間が長いほど温度も高く、蔵人さんたちの間では、「米が落ち着いていない」と言います。「枯らし」とは熱を帯びたお米を室温程度まで冷ますため、お米の種類や削り方、用途に合わせて一定期間放置することをいいます。
 
また「枯らし」には、摩擦熱によって水分も蒸発してしまい、米粒内の水分分布にムラのあるため、後の作業に適した水分量で水分分布が均等にする役割もあります。

精米後のお米を紙袋や貯蔵槽に入れ「枯らし」たお米は、冷暗所で2週間から3週間置いておきます。
 

どうして「枯らし」をするの?

精米による摩擦熱でアツアツなお米は、そのまま洗米してしまうと水分を吸いすぎ、温度の変化でお米が割れてしまう恐れがあります。

精米にかかる時間はお米の量にもよりますが、精米歩合75%で約8時間、70%で約10時間、60%で約24時間、50%で約48時間、40%以下になると約72時間以上もの時間を費やして「枯らし」をします。そんなに長い間削られていたら1日2日では熱が冷めないことがわかりますね。「枯らし」の工程の重要性がご理解いただけたでしょうか?
 

「枯らし」は日本酒にどう影響する?

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次回ご紹介しますが、「精米」「枯らし」の次の「洗米」もとても大事な作業の一つです。お米の表面に残った成分を洗い落としながら、適切な水分を吸わせるのですが、このときにお米の品質が安定していないと、せっかく長い時間をかけてきれいに削ったお米が台無しになってしまいます。あまり目立ちませんが、「枯らし」とは、日本酒に大切なお米をしっかりと守り、安定させる大切な作業なのですね!

日本酒が造られる工程を説明する際に省かれることも多い「枯らし」。でもこれをしないと苦労して精米したお米も、次からの工程もだめになてしまうのですね。「枯らし」も、「米が落ち着いていない」も、蔵の中で使われる独特の表現です。蔵人さんにお会いする機会があれば、ぜひ他の表現も聞いてみてくださいね!