鈴木 將央

日本酒の味を決める小さな立役者、麹を造る「製麹」について。

2017/05/01

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日本酒の造りの工程を紐解くシリーズ、これまでは「精米」「枯らし」「洗米」「浸漬」「水切り」、「蒸米」についてご紹介しました。
 
奥深い日本酒の世界。味わいにしても、造りの現場にしても、日本酒には複雑な難しさがあり、それが日本酒のハードルを高くしています。
 
しかし、一度知ってしまえば、日本酒の奥深い世界にもっと魅了されるはずです。今回は、日本酒の味を決める、小さな小さな立役者である麹を造る「製麹」の工程について、簡単にご説明します!

「製麹(せいきく)」とは、麹をつくること


製麹とは、日本酒造りに欠かせない存在である「麹」をつくる工程をいいます。製麹では、「種こうじ」と呼ばれる菌を米に付着させ、米の中で繁殖することによって麹ができあがります。そうして出来上がった麹は米のでんぷんを「糖化」させる働きをします。
 
また、麹は日本酒の深いコクを引き出す働きも持つため、質の良い麹を造ることが、酒質を左右する決定的なポイントとなります。そのため、蔵人は製麹の工程に力を入れます。

製麹の工程

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「製麹」の過程では、床もみ、切り返し、盛り、仲仕事、仕舞仕事、出麹という作業が行われ、お米が麹へと変わっていきます。それでは、製麹の工程を簡単に順を追って紹介します。

床もみ

床(とこ)もみとは、蒸米に種こうじを振りかけ、種こうじが満遍なく付着するように米を混ぜる作業です。

蒸したお米を麹室で広げ、適切な温度になったら、種こうじをふるいを使って米に振りかけます。麹菌が米に満遍なく付着するように、手でしっかりと混み混みます。

切り返し

床もみをして、米を集めて積み上げ10~12時間ほど寝かせると、麹菌が繁殖してお米どうしがくっつきます。塊になったこめを手で揉みほぐす作業が「切り返し」です。
 

盛り

切り返しを行った米は、麹菌の増殖による熱によって蒸米の温度があがり、麹菌自身の放出する熱によって繁殖が停止してしまいます。それを防ぐために、蒸米を再度揉みほぐし、一定量ずつ箱に入れていく作業が「盛り」です。

仲仕事

盛りを行ってから7~9時間ほど寝かせ、蒸米の温度を低下させるために撹拌します。温度が均等に低下したら、蒸米を6~7cmの厚みに均等に広げます。この作業を「仲仕事」といいます。

仕舞い仕事

仲仕事完了から6~7時間経過すると、蒸米の温度が再度上昇します。仲仕事と同様に再度米を混ぜます。温度を一定に保ちながら米を乾燥させるのが、「仕舞い仕事」です。

出麹

仕舞い仕事が完了すると、米を麹室から出して麹菌の繁殖を止めます。これを「出麹(でこうじ)」といいます。

製麹は最も大変な工程のひとつ

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一般的には、製麹の過程には約50時間かかります。まる二日ですね。製麹の間は、杜氏が温度や繁殖具合を厳重に管理しながら、製麹の各工程のタイミングを決めています。麹菌は昼夜を問わず繁殖するので、蔵人は睡眠を遮って作業することもあります。
 
また、良質な麹を造るために、製麹は徹底的に温度管理されている「麹室(こうじむろ)」という部分で作業されます。30度前後に設定された麹室での作業は、想像以上にハードなものです。重く暖かい米を力を込めて撹拌する作業は、かなりの体力の必要とします。
 
1度単位で徹底的に温度管理をし、昼夜を問わず麹菌の繁殖具合に気を配る、蔵人たちの製麹の苦労によって、美味しい日本酒が出来上がるのです。


いかがでしたか?日本酒作りに欠かせない「製麹」の過程を説明しました。製麹によってできた麹は、次の工程「仕込み」にて発酵を促す「酒母」を作り出します。
 
日本酒について知ると、もっと日本酒が美味しくなりそうですね!今回はここまで。
 
「精米」の解説はコチラ
「枯らし」の解説はコチラ
「洗米」の解説はコチラ
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