現代日本酒の基礎を築いた酵母、「協会7号(真澄酵母)」を徹底解説! | KURAND(クランド)
鈴木 將央

現代日本酒の基礎を築いた酵母、「協会7号(真澄酵母)」を徹底解説!

2018/05/07

みなさんこんにちは。いい日本酒を造るには「一麹、二酛(もと)、三造り」と言われるように、酒母造りが非常に重要です。
 
今回は、酒母を造る際に用いる「酵母」のお話です。
 
酵母には様々な種類がありますが、「真澄酵母」と呼ばれる酵母、協会7号について解説します!
 

なぜ協会7号は「真澄酵母」と呼ばれているのか。現代日本酒の基礎を築いた酵母、協会7号の秘密に迫ります!

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「協会7号(真澄酵母)」とは?


 
協会7号は、日本醸造協会が頒布する酵母の一種です。
 
もともと、蔵に住みついている微生物(酵母)の働きを利用して、日本酒は造られていました。明治期に、酒質の安定と日本酒生産量の増加のために、もろみ酵母を抽出して培養し始めました。
 
協会7号酵母は、「真澄」を製造する長野県の蔵元・宮坂醸造で発見されたため、「真澄酵母」とも呼ばれています。

「協会7号(真澄酵母)」の開発秘話


協会7号(真澄酵母)を発見した宮坂醸造のホームページには、こう記されています。

真澄が全国清酒鑑評会で上位を独占した昭和21年、醸造試験所の山田正一博士は、真澄諏訪蔵で醗酵中のモロミから極めて優れた性質を備えた酵母を発見。「醸造協会酵母7号」と命名された真澄酵母はまたたく間に全国の酒蔵へ普及しました。 出典:宮坂醸造

神戸・灘の櫻正宗で発見された「協会1号」から、酵母の頒布が進められてきました。その7号である真澄酵母は、戦後すぐの1946年に発見され、協会7号として多くの酒蔵で使用されています。
 
七号酵母はもともと真澄の酒蔵に住み着いていた「蔵つき酵母」で、宮坂勝や窪田千里が育種したものではありません。二人が酒蔵や道具類の清掃を徹底させた結果、優良酵母が育つ環境が整ったということはあったと思います。 出典:宮坂醸造

酵母は生き物。いい酵母をつくろうと思ってもできるものではありません。衛生管理を徹底した蔵人の真摯な姿勢によって、今の協会7号が存在するんですね。
 
発見当初の七号酵母は華やかな吟醸香を醸し出す酵母でしたが、長い間に少しずつ性格が変化し、現在では「落ち着いた香りとバランスのとれた味わい」の大人びた酒を醸し出す酵母となっています。 出典:宮坂醸造

現在、協会7号は最も多く使用されている酵母であり、「きょうかい酵母の横綱」と呼ばれています。
 

「協会7号(真澄酵母)」でつくったお酒の特長


協会7号は、芳香がよく、発酵力が強いので、普通醸造用として広く使用されています。酵母に協会7号を使用した日本酒は、落ち着いた香りとバランスのとれた味わいが特長です。
 


いかがでしたか?日本酒を飲む際には、使用されている酵母に注目してみると、新たな発見があるかもしれません。
 
また、KURANDの人気イベント「蔵元飲み比べの会」で、直接蔵元さんに聞いてみるのもいいかもしれませんね!