鈴木 將央

現存する最古の酵母とは?「協会6号(新政酵母)」を徹底解説!

2018/05/14

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みなさんこんにちは。いい日本酒をつくるには「一麹、二酛(もと)、三造り」と言われるように、酒母造りが非常に重要です。
 
今回は、酒母を造る際に用いる「酵母」のお話です。

前回の「協会7号(真澄酵母)」に続いて、現存する最古の酵母「協会6号(新政酵母)」をご紹介します!

「協会6号(新政酵母)」とは?


 
「協会6号(新政酵母)」は、日本醸造協会が頒布する酵母の一種です。
 
もともと、蔵に住みついている微生物(酵母)の働きを利用して、日本酒は造られていました。明治期に、酒質の安定と日本酒生産量の増加のために、もろみ酵母を抽出して培養し始めました。
 
6つ目の協会酵母である「協会6号(新政酵母)」は、1930年に新政酒造のもろみから抽出され、その5年後に協会酵母として頒布されました。戦時中に、それ以前の協会酵母は頒布中止になったため、「協会6号(新政酵母)」は現役最古の酵母と言えます。
 
「協会6号(新政酵母)」は、寒さに強い酵母として有名です。というのも、協会1~5号は西日本の蔵で発見された酵母であるのに対して、協会6号は秋田県に蔵を構える新政酒造で発見されました。
 
協会6号以降の協会酵母はその突然変異による亜種とされているため、新政酵母のおかげで日本全国で日本酒造りが盛んになったと言っても過言ではありません。

「協会6号(新政酵母)」の開発蔵・新政酒造について

新政酒造は、1852年に創業した、秋田県に蔵を構える酒蔵です。新政酵母を発見した5代目の佐藤卯兵衛は、当時の大阪高等工業学校で優秀な成績を修め、ニッカウイスキーの竹鶴政孝とともに「西の竹鶴、東の卯兵衛」と呼ばれていました。
 
2007年から、現在の社長である8代目佐藤祐輔氏が入社し、2009年から新政酒造では「協会6号」に限定した酒造りを行っています。
 

「協会6号(新政酵母)」の開発秘話


 
「協会6号(新政酵母)」は、1930年に国税庁技術者・小穴富司雄(おあな・ふじお)氏により、新政酒造のもろみから採取されました。

昭和10年の「きょうかい6号」登場前後の期間は、新政酒造のはじめの技術的頂点が示された時代だったと言えます。全国新酒鑑評会にて、昭和2年と3年に全国三位の快挙を果たしております。この東北の蔵にしては珍しい高成績がきっかけとなり、直後の昭和5年に酵母が採取されるきっかけになりました。 出典:新政治酒造HP

協会1~5号と12号は、協会6号の頒布開始によって注文が途絶え、頒布中止となりました。そのため、「協会6号(新政酵母)」は戦後頒布されている酵母のうち最古の酵母です。
 
特に1940年から、(7号酵母が登場した)1945年までの6年間において醸造協会が頒布した酵母は「6号酵母」のみとなります。これは、ちょうど第二次世界大戦中にあたる時期です。当時は、国家危急存亡の時ですから一切の原料を無駄にはできません。旧来の蔵付きの野生酵母による不安定な酒造りではなく、「きょうかい酵母」つまり醸造用に特化した培養酵母を用いる酒造りへと製法が移り変わったころです。 出典:新政治酒造HP

現存する清酒酵母は、遺伝子的に協会6号を祖先に持っています。「協会6号(新政酵母)」は、現在の日本酒の味わいの出発点と言えます。
 
6号は昭和10年に販売されるや、酒造業界を席巻し、それ以前のきょうかい酵母は必然的に注文が途絶えてしまい、ほどなく1~5号酵母の頒布は中止に追い込まれました。こうして6号という低温耐性酵母の誕生以降、雪深い寒冷地でも、安定して高級酒造りが可能となり、必然的に銘醸地の構造が変化してしまいました。 出典:新政治酒造HP

 

「協会6号(新政酵母)」で造ったお酒の特徴


「協会6号(新政酵母)」は、長期間にわたる低温状態に耐えうる強健な発酵力、高いアルコール発酵能力が特徴です。
 
「協会6号(新政酵母)」でつくる日本酒は、穏やかな香りとすっきりとした味わいになります。味わいに深みが出るので、生酛造りにも向いているとされます。


いかがでしたか?日本酒を飲む際には、使用されている酵母に注目してみると、新たな発見があるかもしれません。
 
なかなか専門的なお話なので、KURAND SAKE MARKETで定期的に行われている人気イベント蔵元飲み比べの会」で、直接蔵元さんに聞いてみるのもいいですね!

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