鈴木 將央

技術的な価値をわかりやすく伝えていくことが、日本酒業界の発展につながる|土田酒造 土田祐士さん

2018/10/12

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まだ飲んだことのない日本酒を飲むとき、どんな人がどんな思いで醸した日本酒か知って飲むと、日本酒はもっと美味しくなると思いませんか?そんな思いで始まった蔵元さんインタビュー、今回はオール群馬にこだわったKURANDオリジナル商品「群馬」でおなじみの土田酒造・土田祐士(つちだ ゆうじ)さんのインタビュー、後編です。
 
今回は土田さんにとってお酒にまつわる哲学や、読者の皆さんに対してのコメントをいただきました!今回も最後まで要チェックです♪
 
土田さんへのインタビュー前編はコチラ
 

今後は「お酒の技術的価値」を広めていきたい


 
ーー山廃にこだわっていらっしゃるということですが、飲みやすい山廃にするために工夫されている点はございますか?
 
まずは変な香りを出さないことが鉄則です。飲みにくいな、と思われる方の大半は、「香りがちょっとなぁ…」と思う方が多いんです。なのでまずは酒母造りの段階で、初心者の方でも飲みやすい香りにしている。それも果実の香り、とかではなくて酒らしい落ち着いた香りにしています。
 
ーー確かに。「群馬」は独特の香りもないですもんね。
 
あとは度数を原酒でも高くしないことです。原酒だと17度〜18度のお酒が一般的になってしまうのですが、度数が高いと飲みにくくなってしまいます。なのでなるべく原酒でも度数を強くしないことはこだわっています。あとは麹を上手に使用して後味をスッキリさせるというところですかね。
 
ーー様々な工夫の上で飲みやすい山廃のお酒が造られているんですね。
 
言葉で言うのは簡単ですが、実際に造るのはとても難しいですね(笑)
 
ーー今の日本酒業界は昔のものより少し違う、、とおっしゃっている酒蔵さんが多いのですが、土田さんもそれを実感されたことはありますか?
 
価値をしっかり伝えないとダメなのかな、と思います。お客様に対して「なぜこういう造りをしているのか」を説明する責任というか。なんとなくではなく、そのお酒の価値を伝えれば反応が良くなるのかな、という点では感じます。
 
例えば、5年前だと「香りが〜〜」といった説明で大丈夫だったものが、今は蔵の個性としてしっかり伝えなければいけなくなってきていると思います。お客様の情報への感度が高くなり、深く知りたいと思ってくださる方が多くいらっしゃるのはとても嬉しいですし、ありがたいですね。
 
ーーSNSが流行しているので情報量も増えていますよね。
 
実際に日本酒業界がこれまでできていなかったのが、「技術的な価値を伝える」という点です。今だと「山田錦使用してます」などといった原料の説明はためされていると思いますが。
 
僕としてはそれにプラスで技術的な価値を伝えていくことが必要だと思います。今、技術的な価値が伝え切れていないせいか、日本酒の価格がどんどん下がってきています。その点は懸念点ですね。
 
ーーその状況を改善していくために蔵で行われている取り組みはございますか?
 
言葉やワークショップをしても伝わらないのではと思います。なので、できたら蔵にきていただいて、実際に見学もしくは体験していただくことが大事なのかな、と思います。実際に菌との融合をみていただく、ということですね。
 
土田酒造としては、技術的な価値をわかりやすく、より楽しく伝えることを常に意識して考えています。最終的には一緒に造ってそのお酒を飲むことが大事なのかな、と思います。
  

お酒の元ではみな平等、フラットな関係でいて欲しい


 
ーーそれではここから、今後についてのお話を伺いたいと思います。KURANDのお客様に対する思いなどあれば教えてください。
 
お酒って、結局は飲んで酔っ払ってこんなこと話してしまった〜というものだと思ってるんです。最初は神様に捧げるものが、それを飲んでみんなでワイワイ楽しめる、酒の元の平等というんですかね。
 
僕は基本的に飲み会は楽しくやりたいと思っています。もちろん接待の飲み会もあるんですけど…。お酒の席で酔っ払うからこそフラットな人間関係を作れる、というところがある意味、心の平和を生む、というんですかね。わだかまりが溶けて、日常生活も楽しくなる。
 
お酒を通じてその人のことをよく知り、さらにもっと仲良くなれるという力を持っていると思います。こういったワイワイ、楽しい飲み会が増えればもっと日本は平和になるのではないか?と思います。
 
ーー確かに、みんなでお酒を囲んでワイワイ話すのって、すごく楽しいですよね。私もお酒の席で知り合い、今も仲がいい友人が多いです。
 
それです!飲み会はフラットで、名刺とか関係なくみんな同じように仲良くなる、というものが理想です。
 
ーーいいですね。
 
「お医者さんが来た…だから緊張する!」という訳ではなく、お酒の元ではみんな平等であって欲しい。僕が来たから飲み会の雰囲気が硬くなるのではなく、みんなでワイワイできるのがいいなって思います。
 
ーーそれでは、これまでお客様に対する思いを伺いましたが、土田さんにとってお酒とはなんでしょうか。
 
醸造と酒で違うんですけど、本質的なところだと、「未知の世界で神様に捧げていた。それが飲んで酔っ払って、人としての本音を言い合えるツールになる」という点でしょうか。
 
醸造でいうと、宇宙を感じるものというか…人とか菌とか生物の成り立ちを感じられる不思議なものですね。酒造りは菌の戦争なんです。結局はその戦争が、我々には見えない世界で起こっていて、しかもいつの間にか地球のどこかで起こっていた。さらにそれが現代まで受け継がれている。
 
最初は人間が造ったものではないので、時代に適合しながら菌が繁栄していったのは、すごく宇宙を感じるというか…地球の歴史を感じるものなのではないかな、と思います。昔の人たちが自然に敬意を示すというのは、見えない世界で菌の繁殖が行われているからこそ畏怖を感じたり、「菌ってすごい!」という思いが生まれるからではないのかな、と思います。
 
もちろん、造り手からの考えですが。
 
ーー本当に造りを見つけた方に対して感謝ですね。
 
本当にありがたいものですね。もちろん乳酸菌を入れて日本酒を製造する方法を見つけた方もすごいと思うんですけど、それよりもこの造りを見つけて現代まで繋いでいる、というのもすごいのではないかな、と思います。
 
ーーでは最後に、読者の方に一言お願いします!
 
楽しくお酒を飲んで欲しいですね。飲む方には、そのお酒の人や土地を想像して飲んでいただければいいな、と思います。
 
今、AIなど技術が発展していて、なんでもボタン一つでできるような時代になっています。でもそれって、正直感動しないじゃないですか。人間って、苦悩している瞬間に感動するはずなんです。
 
日本酒造りでいうと、機械がなにかしらの造りの作業を請け負うことがあると思うんです。でも、そうではなく、造り手がどうしよう、と悩みながら造ったお酒の方が飲んでいて感動すると思うんです。
 
そういった各蔵の苦悩や挑戦が飲んでいる方に伝わるといいかな、と思います。そこが最後ロボットが造っているお酒との違いかと思います。
 
もし、ロボットがつくる未来になってしまっても、人が頑張って造ったお酒が感動を生むのではないか、ということですね。
 
ーー確かに。KURANDで飲めるお酒も各蔵手間暇かけたお酒で、かつそのストーリーも一緒に味わっていただくのがコンセプトですもんね。それでは、お忙しい中、本当にありがとうございました!
 


 
土田酒造が大切にしているお酒造り、また今後日本酒業界へ期待されていることなどを伺うことができました!
 
今後も土田酒造の酒造り・商品から目が離せませんね!
 
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