鈴木 將央

今までの種類に当てはまらない「スパークリング日本酒」で新しい市場開拓を|滝澤酒造 滝澤英之杜氏

2018/11/02

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まだ飲んだことのない日本酒を飲むとき、どんな人がどんな思いで醸した日本酒か知って飲むと、日本酒はもっと美味しくなると思いませんか?そんな思いで始まった蔵元さんインタビュー、今回はKURANDでも人気の「CRAFT SPARKLING SAKE(クラフトスパークリングサケ)」醸造元の滝澤酒造・滝澤 英之(たきざわ ひでゆき)さんのインタビュー、後編です。
 
前回のインタビューでは、KURANDで大人気の「CRAFT SPARKLING SAKE」の開発経緯、製造される上で苦労されたことをお聞きしました。今回は、KURANDと一緒にお酒を造るきっかけや、今後の思いをお伝えします!
 

 

毎年試行錯誤の上に醸されている「CRAFT SPARKLING SAKE」


ーー2016年に「CRAFT SPARKLING SAKE」の第1弾を出荷されて、現在は2018年ということで3期目だと思うのですが、毎年造っているところで気づきややりがいというものはあるのでしょうか。
 
「CRAFT SPARKLING SAKE」は、蔵元飲み比べの会でも、必ず乾杯酒に使用してもらっています。おかげさまで若い方の反応がとてもいいです。やはり飲みやすいというのもありますし、日本酒にないような味わいっていうんですかね。香りは結構日本酒本来の香りが残っていますが、味わいはワインの酸味が残っている、中間的な面白いお酒、という点が若い方にも人気な秘訣だと思っています。
 
ーー3回造る中で、毎回同じお酒はできないと思うのですが、今期の仕上がりについてお聞かせいただけますでしょうか。
 
そうですね。今期は原料米が水に溶けやすかったんです。一般的に米が溶けやすいと、味が多くなるんです。すなわちフルボディ*タイプになります。なので、溶けやすいお米ではあったのですが、あまり米が溶け過ぎないように試行錯誤しました。
 
フルボディというのはいい意味では濃厚でコクがあるということですが、悪くいうと雑味があるんです。なので、雑味が出過ぎないように、味が多くならないように、洗米の時間を少なくしました。
 
*フルボディ…密度の高い、という意味で使用されており、一般的には「濃厚な味」「コクがある」味わいを指します。
 
ーー洗米の時間を限定すると何が変わるんでしょうか。
 
例えば、10分間米を水に漬けた場合と、5分間米を水に漬けた場合だと、吸水率が違うんです。もちろん漬ける時間が少ないほど吸水しないので、蒸した時に米が固くなります。その硬い米が麹や掛米になるのですが、麹になった時に、米の水分が少ないと菌があまり繁殖しないんです。そうすると、麹が醪にいった時にあまり溶けなくなってしまいます。菌糸が繁殖しないということは、麹の酵素が少なくなるということですね。
 
逆にいうと、水をしっかり吸水させて柔らかいお米を造ると、それを麹にした時に、米の内部、外側に菌糸がたくさん繁殖してしまいます。菌糸が繁殖するとそこには酵素が多くなります。その中にはお米を溶かす酵素が存在するので、その酵素が醪の中で働いて、お米を溶かしてしまいます。
 
なので、菌糸が適度に繁殖する環境を造るためには、洗米の給水時間を短くすることですね。今年のお米は溶けやすいと言われていたのは聞いていたので、過度に溶け過ぎないように気をつけました。幸いにも、出来上がった日本酒自体は、昨年と同じスペックに仕上がりましたね。
 
ーー「CRAFT SPARKLING SAKE」を最初に醸造された際は、ガス圧や澱(おり)について試行錯誤され、3回目は今お話いただいた洗米の時間を工夫されたということですね。ちなみに、2回目はどのようなことを工夫されて醸造されたのでしょうか?
 
2回目は、二次発酵の温度ですね。詰めた後に行われる二次発酵の温度というのは、高い温度でやるのと低い温度でやるのでは、高い温度で発酵させる方が酵母が活発になり、ガス圧が上がるのですが、同時に雑味がでてしまいます。もちろん温度を低くすれば雑味は抑えられるのですが、それだと酵母の活性が弱くなってしまいます。
 
なので、2年目は二次発酵の温度に気を使いました。実際に造る前に、小さな仕込み、小仕込みですね。それを行なって、何℃で二次発酵させるのがいいのかを検証しました。
 
ーー毎回小仕込みというのはするのでしょうか?
 
そうですね。毎回試験的に醸造します。
 
ーーそうなんですね。勉強になします!それでは、1年目ではガス圧や澱の量の調整、2年目では瓶内二次発酵の温度、3年目はお米がお水に溶け過ぎないようにすること、仕込む段階の調整で気を使ったということですね。
 
そういうことですね。
 

手書きでラベルを作っていた過去から、ここまで共に成長した


ーーこうして色々な段階を踏んで醸造されたお酒ですが、どんな方に飲んでもらいたいのでしょうか。
 
やはり、あまり日本酒に馴染みのない方、具体的には若い世代の女性ですね。
 
ーー「CRAFT SPARKLING SAKE」はワインと日本酒の中間の味を目指されたということですが、やはり若い世代の方に飲んでもらいたいという思いがあったからなのでしょうか。
 
はい、おっしゃる通りです。逆の言い方で言うと、日本酒を飲み慣れている方、生酛山廃などのどっしりしたお酒が好きな方には、「なんじゃこれ?!」というお酒かもしれません。でも、一つのお酒に対して100人が全員美味しいと思うわけではないので、私はそれはそれでいいと思っています。
 
ーーちなみに「CRAFT SPARKLING SAKE」を造る前に、KURANDとオリジナルのお酒を造りましょうよ、というお話はあったのでしょうか?
 
その時はなかったですかね。一番はじめに蔵宅(KURAND CLUBの前身サービス)でお酒を取り扱っていただいた時には、違うお酒をKURANDさんと一緒に造りましたね。それは現在でもKURAND SAKE MARKETでも取り扱っていただいている「さけ武蔵 吟醸生原酒」のKURANDさんオリジナル版を一緒に造りましたね。私も手書きでラベルに自分の名前を書いたのを覚えています(笑)
 
ーーKURAND設立当時に、酒蔵さんに手書きでラベルを書いてもらっていた、という話は聞いたことがあります。今思うと、なかなかの無茶振りですね。笑
 
そうですね。名前だけ直筆で書いて、パソコンで取り込んで印刷しました。笑
 
ーー最初一緒にお酒を造りましょうよ!となり、ラベルも1から手書きで作っていただいた数年前から、現在はこうして「CRAFT SPARKLING SAKE」を一緒に製造しているのは少し不思議な感じもしますね。
 
そうですね。その時はここまで実現するとは想い描いていなかったですね。しかし、スパークリング日本酒についての問題はその当時も抱えていたので、それをなんとかしたいなという思いはありました。
 
ーーそうですね。一緒にその問題を解決できるお酒を製造できているのはとても嬉しいです。
 

日本酒に馴染みのなかった方はもちろん、色々な方に楽しんで欲しい


ーーインタビューもいよいよ終盤です。滝澤さんや滝澤酒造にとってスパークリング日本酒というのはどういった位置付けなのでしょうか。
 
そうですね。お酒って分類すると、吟醸、大吟醸というように、製法によって色々種類(特定名称)が分けられていたと思うんです。しかし、スパークリング日本酒は、それらどれにも当てはまらない新しい種類のお酒だと思うんです。あとは値段も、大吟醸なら大体このくらいの値段、吟醸ならこのくらいの値段、というようにお客様が製法によって値段をある程度判断できていました。
 
それに比べ、スパークリング日本酒というのはそういったカテゴリに分けられない、新たなお酒だと思うんです。ちなみに、「CRAFT SPARKLING SAKE」の精米歩合は60%なので、特定名称としては純米吟醸クラスになります。
 
実際に滝澤酒造でも、スパークリング日本酒は新しい市場を開拓するという、新しいお酒という位置付けでいます。実際に今製造しているスパークリング日本酒は「CRAFT SPARKLING SAKE」一本ですが、もう一つチャレンジしているものもあります。「CRAFT SPARKLING SAKE」よりもワンランク上のスパークリングですね。これも滝澤酒造にとって新たな重要な柱になる分野だと思っています。
 
ーーありがとうございます。気になりますね(笑)それでは最後に、滝澤さんとしては「CRAFT SPARKLING SAKE」を今後どういう商品にしたい、という想いはありますか?
 
「CRAFT SPARKLING SAKE」は、ありがたい事に現在でもKURANDさんで沢山扱っていただいていますが、どちらかというと飲んでくださるのは女性が多いんです。なので、日本酒に馴染みのなかった方はもちろん、酒通で日本酒にハマっている人にも飲んでいただきたいですね。そういった方からはあまり良い声はいただけないかとは思いますが、そのような方々の声も聞いてみたいと思います。
 
ーーありがとうございます。今後さまざまな方にも飲んでいただけるよう、KURANDも頑張ります!
 
 
いかがでしたでしょうか。スパークリング日本酒という新たな分野でご活躍されている滝澤酒造さん。厳しい基準をクリアしたスパークリング日本酒のみが名乗ることができる「awa酒」にも認定されている蔵元さんです。そんな滝澤酒造さんの活動に今後も目が離せませんね!
 
また、3期に渡り、試行錯誤をされた上で製造された「CRAFT SPARKLING SAKE」。滝澤さんの熱い想いが込められた、手造りのお酒をぜひKURAND SAKE MARKETでご堪能ください。
 
今後もKURANDパートナー酒蔵さんのインタビュー記事を更新していきますので、どうぞお楽しみに!
 
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