鈴木 將央

すべてを広島県産にこだわる酒蔵が目指す「女性向けのお酒」ができるまで|梅田酒造場・梅田啓史氏

2018/11/09

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まだ飲んだことのない日本酒を飲むとき、どんな人がどんな思いで醸した日本酒か知って飲むと、日本酒はもっと美味しくなると思いませんか?そんな思いで始まった蔵元さんインタビュー、今回はKURANDでも人気の「TAO(タオ)」醸造元の梅田酒造場・梅田啓史(うめだひろふみ)氏のインタビューです。
 
東京で全く日本酒とは異なる学部に進学し、そこから蔵に戻られた経緯、またKURANDとのオリジナル商品「TAO」の開発秘話など、今回もさまざまなお話を伺うことができました!最後まで要チェックです!
 

東京でコンピュータを扱う仕事から、広島で蔵を継ぐ


ーーまず梅田酒造場がどういう蔵元なのかについて教えてください。
 
はい。広島県広島市にある、小さい酒蔵です。新幹線の止まる広島駅から電車と徒歩で20分ほどです。創業から100年少しの蔵です。うちが創業した時には、周りにも3、4蔵ほど他の酒蔵さんがあったと伺いましたが、今はうちが唯一残っています。
 
近所にある地下水をくみ上げて、お米も酵母も地元のものを使用し、広島の地酒を造っている酒蔵です。
 
ーーちなみに酒蔵の周りの湧き水を使用しているいうことは、梅田酒造場さんの周りには山が多いのですか?
 
緩やかに山に登っていく中腹に蔵があります。割と瀬戸内海も近い地域なので、海岸から山までが少し狭まっているエリアです。とはいえ、その山自体が、上の方まで住宅があったり開けているので、うちも山だからといってど田舎ではないです(笑)どちらかというと住宅街の中にあるイメージです。
 
ーーそうなんですね。ちなみに、従業員の方は何名程いらっしゃるのでしょうか。
  
うちの蔵はかなり少人数です。家族経営なので、私と両親、あとは一年通してフルタイムで働いてくださっている方1人、パートの方が4人、あと杜氏と蔵人は合わせて3人でやってくださることが多いですが、遠方から季節に合わせて来ていただいています。
  
ーー家族経営ということですが、今現在は梅田さん自身はどのような役職なのでしょうか?
 
今は父が社長なので、次期社長という感じです。
 
ーーということは、大学を卒業されてからすぐに蔵で働かれていたのでしょうか?
 
違いますね。大学は東京だったのですが、醸造とか流通とかは関係ないような文学部にいました。実家を継ぐとかは考えずに、普通に就職活動をして、大学卒業してからは、普通に7年ほど自動車の部品メーカーでコンピュータを扱う会社でサラリーマンとして勤務していました。

ーーそうなんですね。実家を継ぐとかは考えていなかったということですが、今はこうして東京で実家の酒蔵の営業などをされているわけですが、実家に戻ろうと思ったきっかけはなんだったのでしょうか?

サラリーマンとして働いていて、30歳手前になった時、色々考えたんです。私には弟が2人いるので、どちらかが実家を継ぐと考えていました。しかし、どちらも継がないとなったので、会社は父親の代で畳むのか、と思ったんです。そこで、会社はともかく、実家のお酒を飲むのは好きだったので、自分が蔵に戻ろうと決意しました。

ーー父親の代で先代から続く酒蔵を畳むべきではない、といった思いがあったということですね。
  
そうですね。
 

水、お米、酵母、すべて広島県産にこだわった酒造り


ーーそれでは、ここからは、KURANDと一緒につくっているお酒「TAO」についてお話を伺っていきたいと思います。具体的には今回共同開発でお酒を造ろうとなったのはいつ頃でしょうか。
 
2017年の夏から秋にかけてですね。8月から9月の間だったかと思います。2017年の秋冬の仕込みに入るひと月前くらいだったと思います。
 
ーー最初はどのようなお話からスタートしたのでしょうか。
 
オリジナルの銘柄を共同で造るということで、梅田酒造場でしか造れないお酒をつくろうという話になり、そこから、成分的に梅田酒造場が通常商品として造っているお酒とはなんらかの違いをつける製品にしてほしいという依頼はありましたね。
 
ーー梅田酒造場さんでしか造れないお酒を造ってほしいという依頼だったのですね。
 
はい。それに加え、女性へのお酒というコンセプトを基に製造して欲しい、というテーマといいますか、コンセプトは提案されました。
 
ーーこのコンセプトは最初から提示されていたものだったのでしょうか?
 
はい。通常商品として造っていた「本州一」という銘柄が、女性の方に向いている酒質だったことを考慮して「女性へのお酒」というコンセプトを提案してくださったのだと思います。
 
ーー梅田さん自身も、梅田酒造場のお酒は女性向きだろうな、という認識もあったのでしょうか。
 
そうですね、女性もそうですし、外国の方もそうですし。そもそも初心者の方にも勧めやすいのかな、と考えています。
 
ーーそれでは、そのコンセプトは合致したということでしょうか。
 
はい。提示されたコンセプトはうちで実現できるなと思いました。
 
ーーご自身の梅田酒造場さんの個性も活かしつつ、オリジナル商品を造れるな、という認識はあったということですね。
 
そうなります。
 
オリジナル商品を造るにあたり、女性向けのお酒というものについては、うちが基本的に進めている方向性のお酒で行けば問題ないだろうと思いました。また、既存の商品と変化をつけるという点では、こちらもお米を変えるなり酵母を変えるなりできるので、こちらも問題なく引き受けることができると思いました。

ーーでは、今回のお酒をつくる上で、梅田酒造場さんとしてこだわった点はどこだったのでしょうか?
 
味も香りも華やかにしっかり出すところにこだわっています。特に、広島原産の酵母を使用することにはこだわりました。それは、「本洲一」の特徴である華やかな香りをオリジナル商品でも実現するには、他の酵母だと難しいと思うので、そこはメイン酵母でやりたいと思いましたね。

ーー広島県産のメイン酵母にこだわってつくったということですね。
 
はい。また、広島のお米とお水でお酒をつくりたかったのですが、米はいくつか地元のものとして選択肢はありますね。千本錦、八反錦というお米がありますので。ちなみに「TAO」は、八反錦で挑戦しました。他のお酒も八反錦で造ったことがあるので、千本錦から八反錦に変えても、ある程度うちのお酒に近しいものになるかな、というイメージがつきました。
 
ーーちなみに、この記事を読んでくださっている方は酒米について詳しくない方が多いと思うのですが、千本錦や八反錦は広島オリジナルの酒米ということなのでしょうか。
 
そうですね。広島県の米農家の方が広島の田んぼで造っているのはもちろんですが、千本錦や八反錦は広島の研究施設で、広島の風土に合わせて造られた酒米です。八反錦のほうが歴史はありますが、どちらも広島で研究開発されました。
 
ーー広島原産の酒米にはいろいろあると思うのですが、なぜ「TAO」には「八反錦」を使用しようと考えたのでしょうか。
 
千本錦は今製造してるお酒に使用しているメインのお米です。ちなみに米にも特徴があり、どちらかというとふくよかな味を出しやすいのが千本錦です。八反錦は、千本錦よりもスッキリめのお酒になりやすい特徴を持っています。なので、どんなお酒を造りたいかというのにもよって変更しています。

「TAO」の場合は、「女性向け」というコンセプトがあったので、八反錦を選びました。「女性向けのお酒」を目指して、梅田酒造場のメイン酵母でしっかりと香りを出しつつ、ふくよかでありながら少しスッキリめの味わいを出すために広島県産の八反錦を選びました。

ーー実際にできた「TAO」は、当初のイメージ通りの味わいに仕上がっていましたか? 

そうですね。おおよそイメージ通りにできていると思います。味も香りも華やかではっきりしています。飲み口はすっきりしていて、飲みやすいというかわかりやすいお酒になっていると思うんです。
 
日本酒についての詳しいことを知らなくても、感覚的に楽しんでいただけるお酒と言うんでしょうか。女性向き、普段お酒を飲まない方、お酒がわからない方にも試してもらいやすい、お勧めしやすいお酒になっていると思います。

ーーちなみに、直営店の「KURAND SAKE MARKET」で実施ている「蔵元飲み比べの会」にも何度かお越しいただき、「TAO」を振る舞っていただいていますが、その時のお客様の反応はどうでしょうか? 
 
「TAO」がKURAND SAKE MARKETに並ぶようになってから、3回ほど「蔵元飲み比べの会」をしたと思うのですが、やはり「飲みやすい」というお声を多くいただきます。
 
特に、日本酒にそこまで詳しくない、またはKURAND SAKE MARKETにもあまり来店されたことのない方にも飲んでいただけて、すごく美味しかったといっていただけるのは、ある程度うちが目指している方向性と同じという評価をもらえたかなという感じです。

ーーありがとうございました! 


 
いかがでしたでしょうか?日本の女性をイメージした「たおやか」から連想された日本酒「TAO」。コンセプトから使用するお米や酵母など、共同開発に至るまでの過程にはいろんな話し合いがされている様子が垣間見れました。インタビューはまだまだ続きますので、乞うご期待ください!
 
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