鈴木 將央

日本人より日本酒に詳しい?!「酒の旅人」と名乗るイギリス人が日本酒に熱い思いを傾けるわけ

2016/03/06

こんにちは!新人インターン生白似田(しろにた)です。会社の雰囲気にもだいぶ慣れてきましたが、まだまだ謎が多い社員さん。「気になる社員インタビュー第2弾!」です!第1弾、青砥(あおと)さんの経歴や熱い思いに驚き、感銘を受けたところで、今回はなんと酒蔵で働いた経験もあるイギリス人クリストファー・ヒューズさん」です!(第1弾青砥さんのインタビューはコチラ
 
 
「日本酒の会社にイギリス人?」と思ったかもしれませんが、一般の日本人よりも日本酒に詳しいんです!知識はもちろん、味や料理との相性までお手の物です。
 
 

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Christopher Hughes(クリストファー・ヒューズ)
イギリス・ロンドンで4年間和食材の卸売業者に勤め、日本酒専門営業を担当。様々な経緯を経て2014年8月に山形・楯野川酒造に入社。東京を中心に営業した後、2015年10月KURAND入社。PR担当として日本酒の魅力を世界に発信している。

ロンドン育ちのクリスさん。2014年8月には山形県の蔵元へ入社することになったそうなのですが、普通の人ではそんな経験はなかなかできないのではないでしょうか?そこにはクリスさんならではのストーリーがあるはず!さぁクリスさんに聞いてみましょう!

気晴らしでマンガを訳したことをきっかけに日本語を勉強。ロンドンで和食材を扱う会社へ

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――日本に興味を持ったきっかけは何ですか?
 
17歳の時、アニメやマンガが好きな友達と、気晴らしに日本のマンガを英語に訳しました。当時は電子辞書などなくて、単語数の少ない辞書で訳してたので、今考えると何やってたんだろうって感じですけどね(笑)読んだのは全40巻くらいの「サザンアイズ」です。日本語の漢字の形や発音がきれいだなと思って好きになりました。
 
「いつか日本語を話せるようになれたらいいなぁ」と思うようになって、大学で日本語を勉強することにしました。1年間大阪で日本の文化や歴史などを勉強し、計5年間日本語を勉強しましたね。
 
 
 
――日本語を学んでいた頃、例えばロンドンで日本語の先生になるなど、目標はありましたか?
 
その時キャリアは考えてなかったですね。日本語を話したり勉強するのが楽しい。後でそれを活かしたことができればいいなくらいに思っていました。卒業するときにいろんな職を見て、最終的に和食材を扱う会社に入社しました。当時ロンドンにある和食レストランへ業界9割のシェアを持っている会社で、シェフやバーマネージャーのニーズを汲んで営業する仕事です。
 
 
 
――なるほど。日本酒とはどうやって出会ったのですか?
 
入社1か月くらいの時に、日本酒も売るので勉強会に参加してと言われて有名蔵元の勉強会に参加しました。当時日本酒を飲んだことはありましたが、あまりいい印象はありませんでした。その頃外国人が飲んでたのはあまりいいお酒ではなく、悪いときは料理酒レベルだったと思います。必ず熱燗で出されました。たぶん味をごまかすために。最初はアルコール40%くらいだと思いましたね。
 
 
 
――アルコール感が強かったのですね。勉強会で日本酒に対する印象は変わりましたか?
 
はい。有名蔵元の勉強会に行ってみて、色んな誤解が解けました。ワインと同じくらいのアルコール度数であることとか。でも一番惹かれたのはその「ストーリー」です。
 
 
 
――日本酒のストーリー。なぜストーリーに惹かれたのですか?
 
自分が日本について学んできたものすべてにまつわっているからです。ただの飲み物ではなく、和食文化や日本文化、伝統に欠かせない存在だと気づきました。あと有名蔵元の社長さんが日本酒のストーリーを語るのがすごく上手かったんです。その後他の蔵元さんとも仕事したりしましたが、きっかけはその時でしたね。
 
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――なるほど。その後日本酒を扱うようになったのですか?
 
そうです。その会社では4年間くらい働きましたが、最後の2~3年間くらいは日本酒の専門営業をしました。和食店で働く日本酒のプロを相手に蔵元と一緒に営業したり、ロンドンで自分が考えたイベントを企画したりしました。今のKURANDの仕事とすごく似てますね。それまでなかった仕事だったので、自由がありました。プレッシャーもありましたが。
 
そのあと少し日本酒業界から離れました。自分が思うようにはことが進まなかったんです。2011年に震災があって、日本酒の輸入ができなくなりました。それによるストレスも多く、本当に日本酒業界で働きたいのか確かめたくなって、会社を辞めました。全く日本酒と関係のない会社からオファーが来ていて、タイミングもよかったので。
 
 
 
――そうだったのですか。どのような経緯で、山形県の蔵元で働くことになったのですか?
 
大きい会社で経験を積みたかったので新しい会社で2年間働きましたが、その間にやっぱり日本酒が懐かしくなって、戻りたいと思ったんです。お金を貯めて蔵元をまわって勉強しようと思い、去年日本に来ました。1年で74蔵くらいですね。今使っている「酒の旅人」は、当時考えたものです。日本酒業界のバイトもいくつかして、酒店で働いたときに山形県の蔵元と知り合う機会がありました。向こうから私に興味があると来てくれて、5分も話さないうちにうちで働かないかってスカウトされました。
 
研修で造りも少しやりましたが、約1年間、東京を中心に全国で営業しました。社長には「ファンづくりを目的に」と言われて、レストラン業の酒の会の司会者や、大きい日本酒イベントに出たりもしました。
 
 
 
――すごくたくさんの蔵をまわったのですね!青砥さん(元杜氏のスタッフ)と味の話をしているとき、すごく専門的だったので、「造り」だと思っていました。味の勉強はいつしたのですか?
 
自分で、独学で色んな酒を飲んできました。1000~2000種類くらいは飲んでいて、結構わかるようになっていると思います。たまに自分でもびっくりします。隠し酒とかも今まで外れたことがありません。
 
 
 
――そんなにたくさん…!隠し酒で外れたことがないなんてすごいです。ロンドンでも飲んでいたのですか?
 
はい、ロンドンで開催されているワイン大会IWCの日本酒部門にも一般ジャッジとして2回審査しています。その時は1日で400種類くらい試飲したので、それだけですごく勉強になりました。青砥さんと話が通じますけど、彼もものすごく詳しいから、これから勉強になると思います。お互いにね。違う観点があると思うので。試飲は科学のように正解がなく、味覚も人によって違うので、ずっと発見があると思います。
 
 
 
――ものすごく奥が深いですね。味がわかるようになるには、やっぱり飲んでみることでしょうか。
 
そでうですね、一番いいのはできるだけ色んな種類を飲むこと、経験を積むことです。好みを問わず、客観的に。

日本酒の魅力は出会った頃も今も変わらず「ストーリー」

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――改めて、日本酒の魅力は何でしょうか?
 
変わっていません。「ストーリー」ですね。ストーリーがなければ日本酒はただの飲み物になってしまいます。ストーリーのある小さな蔵元が潰れてしまうこととかは心配ですね。なのでKURANDがやっていることは蔵元を守るためにいいことだと思います。
 
 
 
――海外の方には日本酒はどのように捉えられていると思いますか?
 
まだ誤解を持っている人は多いと思います。頑固で誤解が深い人はそれを解くのに時間がかかりますね。例えば日本酒のアルコール度数がすごく強いとか、寿司がないと飲めないとか。あと熱燗でないと飲めないなんかも。これは海外の日本酒業界がつくった誤解です。まずいものを隠すために毎回そうやって出してたり、業者が無理やり熱燗機を売ったりしていました。
 
 
 
――お寿司とセットだと思われているのですか。
 
そうですね、あとすべて辛口だとか。酸味とアルコール感があると辛口だと思ってしまうんです。味も、飲んだことのある酒と全然違うんだよということをしっかり伝えないといけません。お客さんに注いで飲んでいただくまでにはちょっと努力が必要です。
 
 
 
――なるほど。どんな工夫をされてるのですか?
 
まずモダンな飲みやすいお酒を勧めたりしています。一回だけではうまくいかないかもしれません。毎回少しづつ、飲みやすく、わかりやすい、美味しいものを紹介して、飲んでもらうことが必要ですね。日本に来る外国人は日本の文化に興味があるので外国で勧めるよりは柔軟だと思いますが、教育は必要です。
 

とんでもなくたくさんの外国人がここに来る、オリンピックという機会を逃さない

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――将来に向けて、どんな夢をお持ちですか?
 
世界中に日本酒を広めることですかね。
 
 
 
――世界中に!そのためにはどうすれば良いと思いますか?
 
日本酒をもっとわかりやすく伝えることだと思います。飲んでいくとどんどんマニアックになっていきますが、初心者のことを忘れてはいけません。山形県の蔵元では、海外でブランドを販売する際に純米大吟醸ばかり売っていました。精米歩合(どれだけお米を削ったか)の話をしなくていいし、「お米半分からできたプレミアム」として簡単に説明ができました。精米については後で話せばいいんです。
 
 
 
――なるほど。簡単だとハードルも低くなりますよね。今後、KURANDを通じてやっていきたいことは何ですか?
 
とんでもなくたくさんの外国人がここに来る、オリンピックという機会を逃さないことです。政府の目標には届いていませんが、明らかに外国人は増えています。でも正直まだ全然準備ができていません。蔵元がこんなにたくさんの外国人に宣伝できるのはこの時だけです。KURANDがまだ他にない、完全な外国人対応ができる日本酒マーケットの代表者としてやっていきたいと思います。
 
 
 
――オリンピックを見に来る外国人に日本酒の魅力を伝えることができたらファンがたくさん増えますね!ありがとうございました!

振り返って

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ドアの上の窓から会議室を見渡せるほど背の高いクリスさん。ロンドンでも日本でも独学で日本酒の味を学び、蔵見学をして勉強したとは、追及する姿勢がすごいですね。大阪で過ごした時間が長く、お酒を飲むと関西弁が混ざって出てくるそうです(笑)そんなクリスさん、KURANDでは、たくさんの外国人に本当の日本酒の魅力を伝えるために今までの経験をフルに活かして活躍しています。頼もしいですね!
 
 
日本酒はお寿司と一緒でなくても色んなお料理と楽しめますし、冷でもお燗でも楽しめます。たくさんの海外の方々に「美味しい日本酒」を知って、楽しんでもらいたい!オリンピックまでに準備することはたくさんありますね。クリスさんが主催する国際交流&日本酒講座「Sake Exchange Tokyo」!たくさんの学びあり、国際交流ありの濃いイベントです。ぜひご参加ください!
 
 
これからもびっくりぽんな社員さんインタビュー、まだまだ後に続きます!お楽しみに!
 
 
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