
あらばしり、中汲み、責め。日本酒に書いてある言葉の意味とは?
2020/02/04
日本酒に「あらばしり」「中汲み」など、難しい言葉が書かれてることありますよね。
今回は日本酒のラベルにたまに書かれている、「あらばしり」「中汲み」「責め」について紹介します。
そもそも日本酒はどうやってできる?
日本酒は醪(もろみ)を搾ることで、日本酒と酒粕に分かれます。(醪までの過程は省略させていただきます)
こういう仕込みタンクに入っている醪(もろみ)を、
酒袋(さかぶくろ)に入れて、それを槽(ふね)という絞り器の中に、袋を積んで搾ります。
そうすると「お酒」と「酒粕」にわかれます。
日本酒は搾った時に、3つの部分に分けられます。お酒は搾ったばかりの部分、途中の部分、最後の部分で味わいに変化が生まれるのです。
搾った部分に名称が付いており、それが部分ごとに「あらばしり」「中汲み」「責め」と言われています。
それぞれ詳しくご説明します。
あらばしりとは?
最初に積まれた酒袋の重みだけで自然に出てくるもの「あらばしり」と言います。
お酒を搾った際、あまり圧力をかけずに最初に出てくる部分です。また酒袋を積み上げていく途中に流れ出て走りだしたお酒。最初に出てくるお酒は薄く濁っており、アルコール度数は比較的に低めです。
ワイルドで切れ味が良く、香り華やかでフレッシュ感のある味わいを楽しめます。
中汲み・中取りとは?
「あらばしり」が終わると、次に透明なお酒が搾られます。
この部分のお酒が「中汲み」と呼ばれます。槽一杯に酒袋を積み、上から少しずつ圧力を加えて垂れてきたお酒です。あまり圧力をかけず、自然に出てくるお酒ですね。
この部分は香味のバランスに優れており、一般的にお酒の「良い部分」と言われています。日本酒の鑑評会では、この部分が出品されたりします。「中垂れ(なかだれ)」「中汲み(なかぐみ)」「中取り(なかどり)」とも言います。
責め(せめ)とは?
「中汲み」が出終わると、次に圧力をかけて絞ります。
こうして圧力をかけて搾ることを「責め」と言います。そうして出てくるお酒の部分も「責め」と呼ばれています。大吟醸などのちょっと高いお酒は、あまりこの部分は使われていません。
「あらばしり」や「中汲み」に比べて、雑味が多いのですが、アルコール分は3つの中では一番高く、洗練されて濃い味わいで飲み応えがある味わいが特徴です。
まとめ
「あらばしり」「中汲み」「責め」の違い、ご理解できましたでしょうか。
あらばしり・・・荒々しくフレッシュな味わいが好きな方
中汲み・・・味と香りのバランスを重視されたい方
責め・・・力強く濃厚な味わいを楽しみたい方
でお楽しみいただくことをオススメします。お酒を選ぶ際のご参考にしてくださいね。