
秋の日本酒「ひやおろし」とは?「ひやおろし」について解説します
2019/09/14
夏を過ぎ、秋が深まってくるにつれ、お店に置かれる日本酒にも変化が見られます。酒屋や居酒屋でこの季節に見かける「ひやおろし」という文字。秋ごろの日本酒のラベルによく記されていますが、実際どういった意味なのでしょうか。
今回は、この季節に目にする「ひやおろし」という日本酒について、解説します。
「ひやおろし」って、一体どういう意味?
日本酒には、その状態を指す用語がいくつも存在します。
日本酒を造る段階の中で、「どの状態で瓶に入れられたのか」を指す用語は、日本酒のラベルに、銘柄と共に加えられることがあります。「ひやおろし」とは、日本酒を造るとき、一体どの段階のことをいうのでしょうか。
「ひやおろし」の語源は「冷や」のまま「卸す」こと
日本酒は冬に醸造されて絞られたあと、劣化を防ぐために二度、「火入れ」と呼ばれる加熱処理が行われます。冬に絞られたその状態のまま、火入れを行わずに卸される日本酒は「生酒」と呼ばれています。
「ひやおろし」とは、日本酒を造る段階で、二度目の「火入れ」を行わず卸される日本酒のことを指します。冬に絞った日本酒は、春以降に保存する際に、この「火入れ」を一度行って貯蔵されます。
秋になり、外の気温と、貯蔵庫の温度とが同じくらいになるころに出てくる日本酒の「ひやおろし」は、江戸時代に生まれたといわれています。日本酒の温度で常温の意味を指す「冷や」の状態で「卸す」ことから、そう呼ばれています。これが「ひやおろし」の語源です。
「ひやおろし」の特徴
日本酒の「ひやおろし」の特徴は、火入れを一度行ってから貯蔵したお酒であることです。
冬に絞ったまま卸した「生酒」がフレッシュな味わいであるのに比べ、「ひやおろし」は一度火入れを加えた後に、貯蔵庫で夏のあいだ寝かせてあるため、時間によって程よく熟成されています。絞りたての粗さが取れ、味わいにまろやかな丸みが出て、味わい深さとを楽しめるのが、日本酒の「ひやおろし」の特徴なのです。
秋以降の贅沢である「ひやおろし」
ここまで、「ひやおろし」が火入れ後熟成を重ねたお酒であることと、夏を過ぎてから出てくるお酒であることを紹介しました。
では、実際にどう味わうのがよいのでしょうか。「ひやおろし」の楽しみ方を紹介します。
季節ごとの味わいの変化を楽しむ
日本酒の「ひやおろし」が解禁され、市場に出回るのは、一般的に毎年9月から11月ごろ。二度目の火入れをせずに、夏の間貯蔵される「ひやおろし」は、この3か月の間でも、日本酒の味わいに変化が見られるのです。
9月ごろに出荷される「ひやおろし」は、日本酒の粗さや苦みが夏の間にゆっくりと除かれているため、熟成された味わいというよりは、比較的飲みやすく穏やかな味わいが特色。一方、同じ「ひやおろし」でも、11月に出荷されるものでは、その間にさらに熟成が進んでいます。そのため、旨味が増した濃厚な美味しさを強く感じることができます。
「ひやおろし」と名付けられていても、出荷された時期により味わいに少しずつ変化が見られるため、月が変わるごとに「ひやおろし」を味わってみるのもおすすめですよ。
以上、「ひやおろし」についていかがでしたでしょうか?
秋ごろに登場する日本酒の「ひやおろし」は、季節の食材とも相性が抜群です。
日本酒は、一年を通じて呼び名と味わいの変わる、まさに四季折々の表情の楽しめるお酒です。ぜひ季節ごとの変化を味わってみてくださいね。
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