
実は色んな方法があった?!日本酒造りにおける「水切り」とは?
2017/03/20
これまで「精米」から「浸漬」まで日本酒が造られる工程をご紹介してきました。今回ご紹介する「水切り」は、一般的に「浸漬」と一緒に、簡単に紹介されることが多いです。でも浸漬のようにとっても神経と労力を要することはもちろん、今の「水切り」には方法がたくさんあるんです。今回は「水切り」の4つの方法もご紹介します!
日本酒ができるまで
日本酒造りの工程は、大まかにこのようになっています。その各工程では「どのようなお米を使うか」、「どのようなお酒にするか」などによって調整していきます。この「浸漬」「蒸米」の間に、「水切り」という浸漬と同じくらい大切な工程があるんです。今回は、その「水切り」について、詳しく解説していきましょう。
「水切り」とは?
「水切り」とは文字通り、「浸漬」したお米の水気を切ることです。カラカラにしてもいけませんし、お米の種類やどんなお酒にするかによって切る水の量は変わってきます。さらに均等に水を切らなければならないので注意が必要なのです。
「水切り」の4つの方法とは?
水切りの方法その1:手で振って水を切る「手振り」
呼び名は杜氏さん、蔵元によって異なりますが、手で布を振って水を切る、昔ながらの方法です。
■メリット:機材に費用がかからない。早く水が切れる。
■デメリット:労力がかかる、技術がいる(素人がやるとお米が飛んで行く、十分に水が切れない)
水切りの方法その2:ザルで上げて放置
ザルに入れたお米を放置しておき、自然に水を切る方法です。
■メリット:放置するだけなので楽。コストがかからない。
■デメリット:下と上で切れ方が違う(水が下に落ちていくため)。
水切りの方法その3:吸引式
「ウットソン」という大きなじょうごのような機械を使い、水気を吸い取る方法です。
■メリット:早く水が切れる。作業効率があがる。
■デメリット:設備投資に莫大な費用がかかる。ムラがある。
水切りの方法その4:遠心分離
遠心分離機の遠心力を使って、水を切る方法です。
■メリット:早く水が切れる。均等に水が切れる(ムラがない)。作業効率があがる。
■デメリット:専門の機材が必要で、設備投資に莫大な費用がかかる(吸引式よりも高い)。
蔵元さんに聞いてみた、「水切り」について
——どんな方法で水切りをしていますか?
滝澤酒造・滝澤さん——10kgごとにネット状の袋に入れて、手洗いをします。一定時間、浸漬させた後に、左右30回、激しく振って水を切ります。弊社では使っておりませんが、洗濯機の脱水槽に入れて、水切りをする蔵もあるようですよ。
——水切りは30回も振るんですか!大変そうですね…。
株式会社旭鶴・田中さん——杜氏である母が一人で、洗米、浸漬、水切りまで行います。そのため女性でも腰を痛めないよう、5kgずつザルに入れてやっています。かなりこれは業界の中では小さい方ですね。そのザルで水切りまで行います。お米同士がくっついてしまうので、途中で一度振りますね。
——お一人で水切りまで全てされているなんて、すごいですね!
ただ水を切るというだけでも、お米の種類や造るお酒の種類が関わってくるのですね!そして大量のお米を水切りしなければならないため、どの方法でも大変そうですね。次回は大事に扱ってきたお米を、いよいよ蒸す工程に入ります!
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