
やっぱり日本酒は熱燗。上手にお燗をつける5つのテクニックをご紹介
2020/02/06
日本酒の熱燗って美味しいですよね。寒い日でもあったかい日でもおいしいお燗で日本酒を温度で楽しみたい。今回は一工夫してもっとおいしくなる、「お燗の付け方」をご紹介します。
日本酒はワインやビール、焼酎などの他のアルコール飲料に比べて、とても幅広い温度帯で楽むことが出来るお酒。身近にある調理器具でおいしい熱燗を飲んでみましょう。
日本酒の温度はどんな種類がある?
日本酒には様々な温度帯があります。温度は日本酒にもよりますが一番は自分の好みです!好きな温度帯を見つけてみてください。
日向燗 | 30度 温度の高さを感じないくらい | ほんのり香りが引き立つ |
---|---|---|
人肌燗 | 35度 さわると温かく感じる | 味に膨らみがある・お米の香りのいいがする |
ぬる燗 | 40度 熱くはない程度 | 香りがよく出る |
上燗 | 45度 注いだ時に湯気が立つ程度 | 引き締まった香りを感じる |
熱燗 | 50度 徳利から湯気が生じる・さわると熱く感じる | キレの良い辛口・香りがシャープになる |
飛びきり燗 | 55度 徳利を持つと熱いくらい |
シャープな香りで、より辛口になる |
お燗の方法
①手軽に電子レンジ
冷蔵庫から取り出した状態のもの 人肌(35度)60秒
熱燗(50度)90秒
常温の状態のもの 人肌(35度)40秒
熱燗(50度)70秒
常温の日本酒を使うことがおすすめです。徳利に日本酒を7割くらい入れたらアルミホイルで蓋をするといいです!高いワットで温めずに、低い温度で温めましょう。
②鍋で湯煎
【作り方】
①とっくりの9分目まで日本酒を注ぎラップで蓋をする(香りが飛ぶのを防ぎます!)
②鍋でお湯を沸かす。(とっくりはまだ入れない!)水の量はとっくりが半分浸かる程度。
③お湯が沸騰したら火を止めてここで初めてとっくりを入れる。
④とっくりの素材にもよるりますが、大体2~3分くらいで「上燗(約45℃)」になる。(底を触ってやや熱いくらいが目安)
もっとぬるくしたり、もっと熱くしたい場合はとっくりを鍋に浸ける時間を調整しましょう。お好きな熱さのお酒が作りやすいです。
沸騰したお湯は使わないこと。60度以上にお酒の温度が上がってしまうと、お酒本来の風味が損なわれます。
③酒燗機で
①ちろりにお好きな量の日本酒を入れます。
②その中に温度計を入れ、酒燗器で温めます。
③お好きな温度に達したら取り出して、おちょこにつぎます。
KURAND SAKE MARKET で酒燗器を使う場合は、各店舗のスタッフに聞いていただければ、日本酒に合った温度帯をご紹介します。
④蒸し燗
【作り方】
①日本酒を徳利へ注ぎ、蒸し器もしくは蒸籠へ入れます。
②蒸気で蒸してゆき、目的の温度に達したら取り出します。
蒸し器で作る場合、湯気に包まれてアルコールの香りが抜けにくくなるのでお酒好きの方にオススメです。また、高温で温めるため、辛口よりの日本酒になりやすいのが特徴です。
⑤直火燗
【作り方】
①鍋もしくはやかんを用意します。
②鍋に日本酒を注ぎ、そのまま加熱します。
③目的の温度に達したら、火を止めて完成です。
熱燗でもっとおいしくなる料理
温かい料理には燗酒、冷たい料理には冷酒を合わせ、温度差の違和感を感じさせないことが好まれるようです。そのことから、燗酒には「温かい料理」がよく合うといわれています。
●鍋物(関東だき、湯豆腐など)、おでん、煮物(ブリ大根、いわし煮付など)、焼物(サンマ、ししゃもなど)、蒸物(茶碗蒸し、土瓶蒸しなど)
また、燗酒はその最大の特長としての生臭さを抑える働きが強いことから「 魚料理」にもよく合います。
●刺身(まぐろ、白身、貝など)、焼物(サンマ、ししゃもなど)、煮魚(鯛のアラ、いわし煮付など)、珍味(塩辛、酒盗など)
冷酒でしかお酒を飲んだことがないという方も多いと思いますが、日本酒の熱燗はさまざまなやり方があり、ご自分の好みに合ったお酒を作れる魅力があります。自分なりの方法を見つけて、日本酒の熱燗をぜひお試しください。
熱燗におすすめのお酒
桑蛤(クワハマ)
貝類の旨みを優しく受け止めながら高め合う 素材の個性を引き出す味わい
貝類専用日本酒「桑蛤」を造るのは、“桑名の蛤”で有名な三重県桑名市で100年以上酒造りを続ける後藤酒造場。原料米に使用した神の穂の特徴であるすっきりと優しい旨みと、天然の乳酸による酸味がもたらすキレが特徴の、素材の個性を引き出すやや辛口の食中酒です。はまぐりを知り尽くした酒蔵が、貝類専用に酒質設計をした「桑蛤」の味わいを、お好きな貝料理と合わせてお愉しみください。