
酒樽を叩いてお祝い!日本酒の「鏡開き」を解説します
2020/01/15
お祝いごとがあるときや節目に目にする「鏡開き」。酒樽のフタを小槌でパーン!っと叩き割るアレです。年末年始シーズンに、この鏡開きを目にした方も多いのではないでしょうか。
今回はそんな「鏡開き」に関して紹介していきましょう。鏡開きの際に抑えておきたいポイントなども紹介します。
鏡開き(かがみびらき)とは?
「鏡開き」と聞いて皆さんが思い浮かべるもの。おそらくほとんどの方が、お正月に備える鏡餅を割って食べることをイメージするかと思います。
実はこの意味の他に、酒樽の蓋を開く神事も「鏡開き」と呼ぶのです。酒屋では、酒樽の上蓋のことを鏡と呼んでおり、神酒が樽で供えられた時には樽の鏡を開いて酒を振る舞うことから、このように呼ばれるようになりました。
古来から日本には祈願の成就を願い、酒を飲み交わす風習があります。この「鏡開き」も新たな出発や区切りに際し、健康や幸福などを祈願しその成就を願うために行われますね。結婚式やパーティなどの祝宴で樽酒を開けることも多いです。
鏡開きには何が必要?
鏡開きがどういったものか理解できたと思います。次は、鏡開きを行う際に必要なものを説明します。
酒樽
鏡開きに使う酒樽。主に一斗(18リットル)樽が使用されます。日本酒に杉の木の香りが溶けこんで、変わった風味を感じることができます。
大きめのカッター
樽を縛っている縄を切るために使用します。
槌・締木
樽の上部についているタガ(竹)を外すために使用します。
バールまたはくぎ抜き
蓋を開ける際に使用します。
鏡開きの際に抑えておくべきポイント
最後に鏡開きの際に抑えておくべきポイントをいくつかご紹介していきましょう。
鏡開きには2パターンある
鏡開きには槌で蓋を豪快に叩き割るパターンと、釘抜きやバールなどで蓋をゆっくりと開けるパターンの2つが存在します。めでたい席では豪快に叩き割るというイメージが強いかもしれませんが、槌で蓋を叩き割る場合は中身のお酒が飛び散りますので注意しましょう。
「鏡割り」ではなく「鏡開き」
「鏡開き」をよく蓋を叩き割るという動作から「鏡割り」と呼ぶ方が多いですが、めでたい席で「割る」という言葉は縁起が悪いので、しっかり「鏡開き」という言葉を使うようにしましょう。
開封後はお早めに
樽酒は基本的に生詰の日本酒なので樽を開けた後は早めに飲んでください。余った日本酒は樽の下部に「呑口」と呼ばれる注ぎ口を付けて取り出すことができるので、瓶に入れ替えて保存すると良いでしょう。
以上、日本酒の「鏡開き」に関していかがでしたでしょうか?日本酒好きなら樽酒でめでたく新年を祝ってみたいもの。年末年始には、ぜひ鏡開きにチャレンジしてみてください。