
実は奥深い日本酒の香り「上立ち香」と「含み香」とは?
2020/10/10
日本酒の味わいをチェックする際に重要になってくるひとつの要素が「香り」。
実はこの日本酒の香り1つとっても様々なチェック方法があるのです。今回はそんな日本酒の香りについて詳しく説明していきましょう。
日本酒自体から立つ香り「上立ち香」
まず日本酒をグラスに注いで鼻を近づけると、日本酒そのものから香りが発せられているのが分かりますよね。この飲む前から発生している香りを「上立ち香(うわだちか)」と言います。
日本酒の造りの違いによる特徴が良く現れる香りで、フルーティーな香りと呼ばれる吟醸香(ぎんじょうこう/ぎんじょうか)から、劣化した日本酒特有の老香(ひねか)などをここで感じ取ることができます。
日本酒を飲んだ後に感じる「含み香」
日本酒を口に含み、すすりながら口中にまわし、鼻から息を出すときに、呼気と共に感じられる匂いを「含み香(ふくみか)、口中香(こうちゅうか)」と言います。
日本酒の味わいと同時に感じる香りになりますね。この含み香と上立ち香の香りの違いが少なければ、その日本酒は香りのバランスがとれているということになります。
香りの立ちやすい温度について
最後に、日本酒の香りをチェックする上で香りの立ちやすい温度についてお話ししましょう。
基本的に日本酒の香りは温度が高いほど立つようになります。逆に温度が低いと香りは閉じてしまいます。
なので、香りをチェックする際には温度が高いほうが良いのですが、あまりに温度が高いと逆に香りの主張が強すぎて、特徴をとらえにくくなります。そのため、できれば常温に近い状態が香りを確認するのみベストの温度帯と言えるでしょう。
いかがでしたか。香りもまた、日本酒の特徴を決定づける要素のひとつです。色々な日本酒の香りを比べてみて、日本酒のタイプによってどういった香りの特徴があるのかチェックしてみると面白いですよ。