
【誕生秘話】女性杜氏がはじめて醸した日本酒
2022/06/06
KURANDでは、お客さまにすてきなお酒と出会ってほしいから、日本酒をはじめとした、300種類以上のお酒を販売しています。
その一つ一つに、様々なストーリーがあり、造り手の想いが詰まっています。
今回は、実家の酒蔵を継ぐと決意した女性杜氏が、人生で初めて醸した日本酒「門出」についてお話しします。
120年以上続く、一宮酒造の想いを次代に繋いでいくために
島根県大田市にある酒蔵、一宮酒造の三姉妹の次女として生まれた浅野理可さん。子どものころから酒造りに触れて育ちました。
両親からは跡を継いでほしいと言われたことは無く、特にやりたいことも無かったそうです。
そんな浅野さんが跡を継ごうと決意したのは高校生の時。「このまま誰も跡を継がなかったらどうなってしまうのだろう?」と思い、両親に跡を継ぐと伝えたといいます。高校卒業後は大好きな地元を泣く泣く離れ、東京農業大学で酒造りを勉強。もともとお酒好きだった浅野さんは、大学生のころに酒屋でアルバイトをしていました。
その中で「もっと造り手の想いを自分の言葉で伝えたい」と感じたことから、自分自身が酒造りの第一線に入ることで、造り手の想いを伝えられるのではと思い、杜氏になることを決心したそうです。
大学卒業後は実家へ戻り、当時酒造りの時期だけ兵庫県から来てもらっていた但馬杜氏の元で3年修行。そこから浅野さんの酒造りが始まりました。
様々な人生の門出を迎え、初めて醸した日本酒
その後同じく島根県大田市出身で日本酒好きな怜稀(さとき)さんと結婚。現在は2人で二人三脚で酒造りを行っています。結婚をして、出産を控え、実家の酒蔵の跡を継ぐ。様々な人生の門出が続いていた浅野さんが初めて醸した日本酒。それが「門出」でした。
女性の幸せ、跡継ぎとしての責任。様々な思いが重なり合って誕生した「門出」は、浅野さん自身にとっても「門出」のお酒です。
「女性の門出」というテーマに合うデザインと味わいに
実は「門出」は、最初に販売開始された2017年は、今と全く違ったラベルデザインでした。
「門出」のイメージから、お祝いの”熨斗”をイメージしたデザインを採用。最初の1年はこのラベルデザインで販売されました。
しかしその後、「門出」の「女性の"門出"を祝福する日本酒」というコンセプトのイメージから、より女性らしいデザインへ変更。2018年からは赤い花をデザインしたラベルになりました。
浅野さんの強い意志と、門出を迎えるごとに綺麗になっていく女性をイメージし、”女性のお祝いに花を贈るように、「門出」を祝うお酒を贈る”そんなメッセージと想いが「門出」のラベルデザインに込められました。そして、2019年には味わいを辛口から甘口へ変更。「女性の"門出"を祝福する日本酒」というコンセプトにピッタリな、すっきりとした香りとお米の優しい甘みを感じる味わいへと変わりました。
門出を祝福する日本酒
浅野さんに当時の話を聞くと、「初めての酒造りだからこそ、ちゃんとお客さまに満足してもらえる味わいのお酒が造れるか、不安な気持ちでいっぱいでした。私自身の門出と共に歩んできたこのお酒は、まさに私にとっての「門出」です」と話してくれました。
人生の門出を迎えるすべての人に贈る日本酒
進学、就職、結婚、出産。人生には様々な門出が訪れます。
そんな門出を迎えるすべての人に、是非「門出」を贈ってあげてください。
門出
「門出」は「ありふれた日常を特別なものに、女性の門出に祝福を」がコンセプトの女性の門出を祝福するための日本酒です。
人生の門出を向かえた蔵元杜氏自身の様々な想いが絡み合い、「門出」は誕生しました。