
飲んで学べる利酒ゲーム企画「The Game」【正解発表】
2021/08/16
いつもKURANDをご利用いただきありがとうございます。
今回の記事では、2021年7月14日(水)~8月2日(月)にかけて販売していた利酒ゲーム企画「The Game」をご購入いただいた方を対象に、出題した問題の「答え合わせ」を行います。
まだお酒が残っている方は、飲みながら確認するのもおすすめですよ。
【メイン問題】
当企画のメインの問題は、いわゆる「格付けチェック」でした。「Aの日本酒」と「Bの日本酒」、どちらがより高級な「純米大吟醸酒」かを当てていただくというものです。
片方のお酒は、お米を内側60%までしっかり磨いて造る「純米吟醸酒」です。そしてもう片方は、お米を内側50%まで更に磨いて造る「純米大吟醸酒」です。その違いをどこで判別するかが、この問題のポイントです。
正解発表の前に、まずはこちらの回答分布をご覧ください。今回は「The Game : A」が純米大吟醸酒であると回答した方が多かったようです。回答が2:1で割れていますので、なかなか良い問題だったのではないでしょうか。
では、いよいよ正解を発表します。答えを見たい方だけ、下にスクロールして続きをご覧ください。
正解発表
純米大吟醸酒は
「The Game : A」です。
見事正解された方、おめでとうございます。この問題の正解者の方から抽選で、下記の賞品をプレゼントいたします。
・3名様に「KURANDロゴ入り錫タンブラー」
・10名様に「KURANDオンラインストア1,000円引きクーポン」
当選者の方には、「The Game」のご購入時にご登録いただいたメールアドレスに当選通知をお送りさせていただきますので、お楽しみにお待ちください。
以下、上級問題も含め、それぞれの正解発表と、ポイントを解説していきます。
① 純米大吟醸酒はどっち?
正解は「The Game : A」でした。前述の通り、約3分の2の方が見事正解されました。利酒のポイントはいくつかありますが、大きく「香り」「味」にそれぞれ、純米大吟醸酒の特徴がでてきます。
そもそも「大吟醸酒」は、原材料のお米をより磨き上げ、ほとんどお米の中心部分だけを使用して造られています。お米は外側ほど「味」のもとになる成分が多く、お米を磨くほどそんな外側部分が取れて、「綺麗」で「軽やか」なお酒になりやすいのです。香りも「華やか」に感じます。
今回の「The Game」の日本酒では、「軽やかさ」が比較的分かりやすい利酒ポイントだったのではないかと思います。「The Game : A」の軽やかで綺麗な余韻に対して、「The Game : B」はお米の旨みとふくよかさがあるイメージです。
② 火入れの有無は? (A・B共通)
上級問題の1問目は、一つ目の選択肢「火入れ酒」が正解です。
そもそも「生酒」とは、一切加熱処理(火入れ)を行ってない日本酒のことを指します。通常は製造の過程で1〜2回の加熱処理(火入れ)を行うことで、酵母の活動を止めて品質を安定させます。生酒の場合はそれを一切しない状態で出荷します。より出来立てに近いフルーティーな味わいを楽しむことができますが、デリケートな酒質のためしっかりした冷蔵管理が必要です。
「生酒」の良さはフレッシュ感で、どこかミントのような清涼な香りが特徴です。一方で「火入れ酒」の良さは落ち着いた味わいです。品質も味わいもしっかり安定して、狙い通りの美味しさをお届けしてくれます。それぞれの良さを楽しめるようになるといいですね。
③ 加水の有無は? (A・B共通)
この問題の正解は、ふたつめの選択肢でした。「The Game」はどちらも、加水無しの「原酒」です。
原酒とは、できたお酒に「加水」(水を加えること)をせずに出荷したものを指します。加水は、アルコール度数を含めた味わいの調整のために行われます。加水したお酒の良さは、バランスの良さと飲みやすさです。一方で、原酒はお酒本来の味わいをそのまま届けたいときに、加水をせずにそのまま出荷された日本酒です。しっかりとした味わいを感じやすいのが特徴です。
「The Game」のお酒は2本とも原酒です。飲んだ瞬間にひろがる味わいの豊かさが特徴です。アルコール度数が日本酒としてはそれほど高くないので難しかったかもしれませんね。
④ 「The Game : A」の日本酒度は?
こちらは、初めに謝っておきますが、少々いじわるな問題でした。実は「The Game : A」の日本酒度は「±0」とちょうど中間の数値なのです。ちなみに、回答分布もちょうど半々に別れました。ですので、この問題についてはどちらを選んでいても正解とします。
日本酒度とは、日本酒の辛口・甘口の度合いを示す数値のひとつです。+であるほど辛く、−であるほど甘いとされています。日本酒度は、日本酒に含まれる「ブドウ糖」の量で決まります。
その測り方が独特で、温度を15℃にした日本酒をシリンダーの中に入れて、その中にさらに日本酒度計という専用の比重計を入れます。すると、4℃の純粋の水と同じ重さの日本酒(比重=1)の場合、日本酒度計は日本酒度±0を示します。ブドウ糖は水より質量が大きいので、日本酒のブドウ糖含有量が多いほど日本酒度計が浮き、メモリがマイナスの数値を指します。
なので、マイナスの数値が大きい = 日本酒時計がたくさん浮いている = 日本酒の中のブドウ糖の量が多い = 甘い、ということになるのです。利酒をするときは、あいまいな「甘さ」「辛さ」を感じようとするよりも、舌で「糖分量」を感じようとすると、だんだんと感覚が掴めてくると思います。
⑤ 「The Game : B」の酸度は?
正解は、一つ目の選択肢「1.4 ~ 1.6 以上」でした。「The Game : B」の酸度は「1.7」と、平均基準よりやや高めになっています。
そもそも酸度とは、日本酒に含まれる有機酸の量を表す数値です。日本酒にはリンゴ酸やコハク酸、乳酸に代表されるたくさんの有機酸がふくまれており、それらは豊かな「香り」や「味わい」をもたらします。酸というと「すっぱい」イメージですが、実際には昆布や鰹節のような「旨味」の要素もあるのです。この数値は「1.4 ~ 1.6」のあたりが平均となっており、これより高いと味がしっかりした日本酒に感じやすく、低いと淡麗で軽やかに感じやすいです。ここにも、「The Game: A」と「The Game : B」の特徴が出ていますね。
ちなみに「The Game : A」の酸度は「1.5」と、ちょうど平均基準の数値です。
⑥ どちらのお酒がお好みでしたか?
こちらの問題には、正解はありません。どちらも造り手のこだわりが詰まった素晴らしいお酒です。それぞれの良さを感じつつ、様々なお酒との出会いをお楽しみいただけましたら幸いです。
正解発表は以上です
改めまして、この度は、飲んで学べる利酒ゲーム企画「The Game」にご参加いただき誠にありがとうございました。クラフトビールやワインも含めて、今後の展開があるかもしれません。ぜひお楽しみにお待ちください。
先入観なく日本酒を飲み比べる体験が、日本酒の世界の奥深さや面白さへの、ちょっとした入り口になりましたら幸いです。