STORY
樽熟成ウイスキーのはじまり
それは偶然の出会いだった
ウイスキー樽熟成の原点、それは18世紀のスコットランドに遡る。苛烈な酒税に苦しんだ人々は、密造したウイスキーを、当時スペインから大量に輸入されていたシェリーの空き樽へと隠した。やがて樽を開けた人々は、言葉を失う。そこに立ち上ったのは、これまで誰も味わったことのない甘く優雅な香り。シェリー樽の風味が溶け込み、ウイスキーに幾重もの深みと豊かな余韻を与えたのだ。今やウイスキーの醍醐味として楽しまれる樽熟成。その歴史の原点は、まさに思いがけない「偶然の産物」だった。さあ、当時の感動を今体感せよ。シェリー樽熟成ウイスキー、「智-chi-」。
最高峰の甘さを誇る
極甘口シェリー樽の香り
シェリー樽熟成の真髄、それは、甘く妖艶な香りにこそある。その芳醇な魅力を余すことなくウイスキーへ染み込ませるため、今回選んだのはシェリーの中で最高峰の甘さを誇る「ペドロヒメネス」のシェリー樽。ぶどう品種「ペドロヒメネス」を天日干しによって限界まで糖度を高めて使用した、極甘口のシェリーである。その濃密な果実の記憶を宿した木樽が、ノンピーテッドの原酒に重厚で甘い香りを授ける。
この味を知る前には戻れない
どこまでも続くシェリー樽の余韻
グラスを満たすのは、干し葡萄を思わせる甘酸く優美な香り。ストレートで静かに口に含めば、滑らかな甘みとモルトの香ばしさが舌の上でじわりと溶け出す。ロックにすれば、氷が解けるにつれて華やかな果実味が花開き、ソーダで割れば爽快感のなかで上品な余韻が長く伸びていく。1日の終わりに、静かにグラスを傾ける──。悠久のウイスキー史に思いを馳せ、その奥深さに身を委ねる贅沢な時間を。