しかし「とにかく試してみてほしい」とのことで、まずは最初の特徴である「香りと味わいが変化するのか」を実験してみることにしました。
実験の方法について
市販の一般的な炭酸水と「サントリー 天然水 SPARKLING」を用意。クランドにはたくさんのお酒がありますが、今回は「香り」「味わい」に特徴が出やすい、スパイスを多く使ったお酒を題材として準備しました。
これらに同じように炭酸を注ぎ、香り立ちなどの比較をしていきます。
題材として使用したのはこちら
夜のクラフトコーラフェンネル、シナモン、クローブなどのスパイスを効かせた、香り豊かなクラフトコーラのお酒。炭酸水で割るだけで、上質なクラフトコーラカクテルができあがります。香り豊かな贅沢コーラで、大人な夜の時間に彩りを。この商品を詳しく見る
上立ち香の変化
左側が一般的な炭酸水、右側が「サントリー 天然水 SPARKLING」です。グラスに注ぐと、2商品とも炭酸水の気泡が全体にきれいに広がります。しかしよく目を凝らすと、新商品の方は非常に微細な気泡がグラス全体に浸透していました。 飲む前に上立ち香を嗅ぐと、従来の炭酸水の場合、フェンネル系のスパイスの甘く軽い香りが鼻先を刺激します。
一方で新商品は、少し重めのシナモン系のスパイスが強く香ります。「夜のクラフトコーラ」は商品開発の際にもシナモンを主軸に開発された商品でした。そう考えると、新商品の方がお酒の商品特徴をうまく引き出してくれているように感じられます。
含み香・味わいの変化
続いて口に含んだ際の味わいと香りの印象です。通常の炭酸水の方は口に含んだ最初の一瞬に、炭酸とともにすべての素材と味わい、香りが一気に押し寄せます。舌先から舌の中央部分あたりまで、最初の上立ち香と同様の軽く華やかな香りが口全体に広がっていきました。 一方で新商品の方は、濃厚なスパイスの味わいと甘みが微細な炭酸とともに口内に訪れます。口に含んだ際の印象は通常の炭酸水と比較すると静かな印象です。
その後、舌の中央部分を訪れると、深みのある香りとシナモンを主軸とした上品なクラフトコーラの味わいが広がります。まさしく、第1回の際の飯見さんの話にもあった「口内の温度に依存して香りが広がる」が体感できました。
余韻の変化
最後は、余韻です。こちらも大きく違いが出ました。まず通常の炭酸水の方は、最初のインパクトに比べると余韻は静かめで短く終わります。 一方で新商品のほうは、しっかりと余韻を残します。上品な甘みが口内の奥のほうに残り、長く余韻を響かせます。ここまでスパイスの要素が強かった分、最後のきれいな甘さが心地よく感じられます。
香味の感じ方が全く異なる
1種類のお酒に対して炭酸水を変えることでどのような違いが生じるのかを見てみると、香りと味わいの出方にさまざまな違いが発見できました。選ぶお酒によっても、「サントリー 天然水 SPARKLING」が引き立てる要素は異なってくるようです。
次回の記事では、実際にクランド社内で実験をしてみた様子をお伝えします。