商品開発を担当している、しみずです。
透明な皮を剥いた瞬間に果汁がしたたり落ちる、みずみずしいライチは、初夏から夏を旬とする果実です。
あの、一瞬にして心を奪われるような甘い香りと、透き通るような果肉。
そのはかない喜びを、もっと長く、濃密に味わい尽くすことはできないだろうか。
そんな思いから、「Rich-Lychee」の物語は静かに幕を開けました。
さっぱりの向こう側にある、濃密なライチの世界
暑い季節には、さっぱりと喉を潤すものが好まれます。
ライチを使った飲み物も、爽やかなものが多いように思います。
もちろんそれも美味しいのですが、ふと「あえて真逆の、とろけるように濃厚なライチの世界に溺れてみたい」という、小さな好奇心が芽生えました。
そんな思いを胸に白百合醸造へご相談すると、担当者の方が「実は私、無類のライチ好きなんです」と、嬉しそうに話してくださいました。
その瞬間、このお酒はきっと特別なものになる。そんな静かな確信が生まれました。
目指したのは、1房のライチをグラスのなかにぎゅっと閉じ込めたような、比類なき密度です。
引き算と足し算が織りなす、香りの余韻
ライチのみずみずしさを失わずに、どうやって極限まで濃縮するか。
たどり着いたのは、果汁から水分だけを氷の結晶として取り除く「凍結濃縮」という引き算の製法でした。火を使わないため、果実本来の繊細なアロマがそのまま生き続けています。
けれど、果汁を濃縮しただけでは、私たちが求めていた「グラスを口に近づけた瞬間の、あの華やかな香り」には少し届きませんでした。
そこで、ライチそのものを蒸留した「ライチスピリッツ」を掛け合わせるという、足し算の手法を選びました。
注いだ瞬間にふわりと広がる芳醇な香りと、口に含んだあとも長く続く濃密な余韻。この「Wライチ製法」によって、ようやく私たちが夢見た味わいへとたどり着いたのです。
白ワインが支える、ただ甘いだけではない大人時間
もうひとつ、このお酒を単なる「甘いフルーツリキュール」で終わらせないための大切な工夫があります。
ベースのお酒として選んだのは、ボディ感のある爽やかな白ワイン。
ライチの甘みに、ワインが持つ酸味や旨味という「骨格」が加わることで、味の層が幾重にも重なり合い、重厚で深みのある大人の味わいへと昇華されます。
うっすらと白く濁ったとろみのある雫を口に含むと、最初に圧倒的な甘みが訪れ、あとからほのかな苦味やワインのふくよかさが顔を出します。
夏の夜を彩る、自分だけの贅沢
まずは氷をひとつだけ浮かべて、ストレートやロックでちびちびと。
甘いものがお好きな方は、バニラアイスやかき氷に少しだけ垂らしてみるのも、心躍る体験になります。
濃厚だからこそ、個性の強いものと合わせてもその魅力は色褪せません。
グラスに黒胡椒をひと振りしてみたり、ウイスキーを数滴落として香りの変化を楽しんでみたり。
生春巻きのようなエスニック料理はもちろん、ゴルゴンゾーラチーズや生ハムの強い塩気と合わせると、ライチの甘みが夜の闇に浮かび上がるように、より鮮明に際立ちます。
今回、ここまで極端に「濃厚さ」に振り切ったお酒が皆様にどう受け入れられるのか、少しの緊張と大きな期待を込めて、クラウドファンディングという形でお届けすることにしました。
お手元に届くのは、本格的な夏が始まる少し前。
氷がグラスにあたってカランと鳴る音を聞きながら、濃密な甘さに身を委ねる時間。
そんな甘美なる贅沢が、明日のあなたを優しく包み込んでくれますように。