商品開発を担当している、りーぬです。
少しずつ日が長くなり、春の風が心地よい季節になってきましたね。
今回は、夕暮れ時にグラスに注ぎたくなるお酒をご紹介します。
「茜香 -senka-」。
今回は、この国産ストロベリーウイスキー※が完成するまでの裏側のお話を、少しだけさせてください。
※酒税法上の品目はリキュールとなります。
苺と樽香が交差する、静かな夜
「ゆっくりと更けていく夜にふさわしい、新しい出会いは何だろう」。
そう考えたとき、ふと浮かんだのが九州が誇るブランド苺「さがほのか」でした。
ウイスキーが持つ、オーク樽由来のウッディでバニラのような甘い香り。
そこに、みずみずしい苺の香りが重なったら、一体どんな景色が見えるのだろう。
そんな好奇心から、私たちの手探りの歩みが始まりました。
ベースとなるのは、清流・球磨川水系の地下水から生まれ、樽で熟成されたお米のウイスキー。
苺の繊細な風味がウイスキーの骨格に負けてしまわないか少し心配でしたが、じっくりと時間をかけて漬け込むことで、驚くほど自然にふたつの個性が調和したのです。
グラスに注ぐと、少しオレンジがかった薄い琥珀色が静かに揺れます。
顔を近づければ、ふんわりと広がる甘美な苺の香りの奥に、確かなウイスキーの深み。
「ウイスキーは初めて」という方にも優しく寄り添ってくれる、親しみやすい香りに仕上がりました。
引き算で残した、静かな気品
世に送り出すにあたり、いくつもの名前の候補が浮かびました。
夕暮れの空のように優しく、けれどしっかりと記憶に残る香りを届けたい。
最終的に、そんな願いを込めて「茜香(せんか)」と名付けました。
装いにも、こだわりがあります。
苺という果実が持つ可愛らしさをあえて抑え、深みのある赤色をベースに据えました。
ラベルには実や花を描かず、蔓と葉だけで苺の気配を漂わせ、封蝋のロゴに抽象的なモチーフをそっと忍ばせて。
大人のための、静かなご褒美。
手に取った瞬間から、満ち足りた時間を感じていただけたら嬉しいです。
弾ける泡に香りを乗せて
ひとくち含むと、ウイスキー本来の香ばしさを軸にしながらも、自然な甘みが口いっぱいに広がります。
決して甘すぎず、それでいて香りの期待を裏切らない、まろやかなコク。
その魅力を一番身近に楽しんでいただけるのは、ソーダ割りかもしれません。
グラスの中で氷がカランと鳴り、シュワっと炭酸が弾けるたびに、苺と樽の香りが華やかに立ち上ります。
お供には、素朴な甘さのマドレーヌやフィナンシェなどの焼き菓子を合わせてみてください。
バターの香ばしさとウッディな余韻が重なると、いつもの夜がふわりと特別な時間に変わります。
ゆっくりと時間をかけた、限定の味わいを
この「茜香 -senka-」ですが、今回は抽選販売・数量限定でお届けすることになりました。
というのも、苺の「濃密な甘み」と「みずみずしさ」を最大限に引き出すため、熱を加えず、じっくりと時間をかけてエキスを抽出する製法をとっているからです。
一粒一粒を厳選し、お酒とゆっくり馴染ませるこの工程は、どうしても一度にたくさんおつくりすることができません。
少しお待たせしてしまうかもしれませんが、待っていただいた時間に見合うだけの、豊かな香りをお約束します。
忙しく過ぎていく日常の中で、ふと立ち止まる時間。
グラスの中に揺れる琥珀色を眺めながら、今日一日の自分を静かに労う。
そんなあなたのささやかなひとときに、このお酒が優しく寄り添えますように。