これから訪れる秋に向け、クランドが新しく開発した商品が福島県喜多方市の酒蔵「峰の雪酒造場」と共に手がけた「金木犀の蜂蜜酒」です。黄金色の蜂蜜酒(ミード)の中で、金木犀の花がひらひらと舞う1本。秋の訪れを告げる金木犀の華やかな香りと、国産蜂蜜のまろやかな甘みが重なり合う、幻想的な仕上がりとなっています。
「金木犀の蜂蜜酒」は、花の収穫から目視での花の選定、手作業での瓶詰めなどにより量を造れないため、数量限定の抽選販売の形で販売いたします。本記事では、峰の雪酒造場とともに歩んだ開発までの道のりを語ります。
金木犀が美しく舞う秋を彩るお酒を造りたい
クランドではこれまで年末年始向けに開発した金箔入りの日本酒「金賀 -KINGA-」や、春に合わせた桜色の箔が舞う「白銀桜(しろがねざくら)」など、季節に合わせたお酒を開発・販売してきました。
今回のお題は「秋に向けて視覚的にも楽しめるお酒を造ること」。さまざまなアイデアをチームメンバーと考えた中で浮かんだのは、秋の花・金木犀。これまでもクランドでは桜やラベンダー、ジャスミンなど花を使ったお酒をいくつも開発してきました。中でも金木犀をモチーフにしたお酒は軒並み人気が高いことから、秋に向けた新しい商品としてはいいのではとのことで満場一致で開発が決定しました。
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これまで箔入りのお酒では、年末年始など多くの人が集まるシーンで飲むことやお祝いごとに近い需要があることから、日本酒をベースに使用してきました。
一方、今回金木犀に興味を示してくれるのは、フレグランス等にも関心があるような30代前後の女性層が中心になるのではと予想しました。「金木犀という可憐な花から甘い味わいをイメージするのではないかという考えから、ベースのお酒は蜂蜜酒を選び、甘い味わいに仕上げる方向に決まりました」(KURAND商品開発チームマネージャー・三寺悠仁さん)。
開発を依頼したのは福島県喜多方市で18年にもわたりミード醸造に力を入れる日本酒蔵「峰の雪酒造場」。会津杜氏による酒造りが盛んな「蔵の街」福島県喜多方市で日本酒を造り続け、国際的コンクール「インターナショナルワインチャレンジ(IWC)2016」の日本酒部門でもゴールドを受賞した経験をもつ実力蔵と今回はタッグを組むことを決めました。
緻密な花の選別と量の見極めにより金木犀が美しくボトルを舞う
まず重要だったのは、主役となる金木犀の瓶の中で綺麗に舞うビジュアルです。金木犀のフレッシュで繊細な生花だと、個体差も大きく、中には茶ばんでいたり黒ずんでしまうものもありました。今回使用したのは、ハーブティー用に育てられた金木犀の乾燥花。これが最も美しく黄色に輝く金木犀の姿をお酒の中で表現します。それでも個体差はあるため、見映えの綺麗なものだけを選別し、1本1本入れていく形を取りました。
もうひとつの難関は、花の「量」でした。花を多く入れすぎると渋みが出てしまうのです。1本あたり0.4gという細かな単位で量を見極め、渋みを出さずに美しく花が舞う配合を探っていきました。
長年の研究から金木犀=甘く可憐な香りのイメージを表現
すっきりとした味わいのものから濃厚なものまで味わいの幅は広いミード。今回は「金木犀のイメージに近い甘い味わい」を目指していきます。まず、甘みを残すため、アルコール度数8%で発酵を止めます。さらに蜂蜜と加水の量を調整することで峰の雪酒造場が手がけてきたミードの中でもかなり甘い部類に入る味わいを実現しました。
峰の雪酒造場代表取締役の佐藤健信さんは、ミード醸造の中で今最も大切にしていることについて「素材本来の味わいを大事にすること」と語ります。そのために、常にミードの味わいのアップデートを続けています。
峰の雪酒造場では「清酒酵母」を使用した、日本酒の製法を土台にしたミード造りをしています。一方でこの製法は、酵母由来の香りが立ちやすくなる課題もありました。蜂蜜にはアミノ酸が含まれず、通常の酵母増殖法が使えないため、日本酒よりも多くの酵母を仕込みの段階から入れる必要があり、結果として酵母の香りが立ちやすくなってしまうのです。
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数年かけて製法を研究することで、日本酒の酵母の使用量を減らす独自の製法を確立。これを用いることで金木犀の香りを一切邪魔しない、優しい甘みのある味わいに仕上げることに成功しました。
蜂蜜選びと加熱方法が金木犀の香りを最大限に引き出す
「香りは蜂蜜選びにより大きく変わる」と佐藤さんは言います。今回選んだのは福島県産の「アカシア蜂蜜」。日本を代表するレンゲの蜂蜜や高級蜂蜜の筆頭である「菩提樹」の蜂蜜は個性が強く出やすい一方で、アカシアの蜂蜜は香りが穏やかで、金木犀の華やかな香りを邪魔しません。「金木犀の香りを最大限に引き立てたい」という狙いから、あえて主張の少ない蜂蜜を選びました。
金木犀の香りをしっかりとお酒に定着させるため、佐藤さんがさらにこだわったのが、瓶詰めの加熱処理のタイミングで花びらを投入するという手法でした。通常、お酒は品質維持のために加熱処理(火入れ)をしますが、佐藤さんはこの温かい状態のタイミングを逆手に取ります。
ハーブティー用に育てられた金木犀を温かい液中に漬け込むことで、香りが最も引き立ち、同時に花もきれいに開いた状態で仕上がるという、一石二鳥の手法にたどり着いたのです。
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緻密な花びらの選別作業に、量とのせめぎ合い…… 金木犀の香り、蜂蜜の甘み、アルコール度数のバランスを少しずつ調整していき、完成まで何度も試作を重ねます。「美しさ」のために手間を惜しみませんでした。妥協をしない開発により、黄金色の液体の中で、可憐な黄色い花々がひらひらと舞う「金木犀の蜂蜜酒」が完成したのです。
見て、香って、味わう。お酒で楽しむ「小さな秋」
金木犀の蜂蜜酒は数量限定のため抽選形式で販売し、秋の深まる10月下旬より配送いたします。ストレートやロックで、その美しい見た目と香りをご堪能ください。より香りを楽しみたい方には炭酸割りがおすすめで、シュワっと弾ける泡に乗って果実のように華やかなアロマが部屋いっぱいに広がります。
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花の選別、量の調整、香りを引き出す加熱のタイミング……一つひとつの試行錯誤の積み重ねが、瓶の中に小さな秋を閉じ込めました。今年の秋は、この1本とともに、街角に漂う金木犀の香りに優しく包み込まれてみませんか?
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