こんにちは、商品企画担当のるいです。
夜の始まりがゆっくりと後ろにずれ、少しだけ余白がある季節になりました。
今回ご紹介するのは、その余白に置きたくなる1本、名前を「楢ノ香 -naranoka-」といいます。
日本固有の銘木、ミズナラの新樽で仕上げたウイスキーです。
150年の月日を重ねたミズナラに出会う
3年熟成のスコッチモルトが、バーボン樽の中でさらに2年の眠りにつき、最後にたどり着いたのは、日本固有の銘木であるミズナラの樽でした。
ミズナラは、世界では「ジャパニーズオーク」と呼ばれる、日本固有の楢の木です。
香木のような、気品ある香りが大きな特徴で、ジャパニーズウイスキー特有の香りを生む樽材として知られています。
ただ、市場にはほとんど出回りません。
樽になるほどの太さに育つまで、150年以上の時間がかかるからです。
途方もない年月を生きた木が、切り出され、形を変え、抱きしめた琥珀色の液体。
グラスに注ぐと、まるでお寺に足を踏み入れたときのような、静謐な香りが立ち上がります。
まっさらな樽に刻まれるもの
そのミズナラのなかでも、今回使ったのは、市場にめったに出てこない「新樽」です。
これを使ったのは、ミズナラの香りをもっとも鮮烈なかたちで原酒に移すためでした。
1度ほかのお酒を熟成させた樽は、すでに香りの一部を分け与えています。
対して新樽は、ミズナラが本来抱えている香りを、そのままウイスキーへと写しとることができる。
こうして気高く、鮮烈で、神秘的な香りが実現しました。
余韻が、夜を支配する
ベースの原酒に備わる、バーボン樽由来のバニラのような甘み。
ミズナラの新樽は、その甘みを消すのではなく、別の方向から香りを重ねていきます。
フローラルで、わずかにスパイシー、その奥に香木の気配。
これがジャパニーズオークと呼ばれる、ミズナラだけが持つ表情です。
おすすめの飲み方は、まずロックから。
冷たい液体が舌に触れると、最初に広がるのはバニラのような甘み。
氷が溶けていくにつれ、閉じていた香りが少しずつ花開き、スパイシーでウッディな表情が顔を出します。
喉を通ったあと訪れるのは、胸の奥でいつまでも鳴り止まないような、奥深い余韻です。
ロックで楽しんだあとは、少し水を加えたり、あるいはハイボールへ。
同じ1本が、別の表情を見せます。
お供に選ぶなら、燻製ナッツや熟成チーズ、少し焦がしたような香ばしい料理でもいいでしょう。
香ばしさとミズナラのニュアンスが舌の上で重なり合い、深い満足感を残してくれます。
希少な木と、確かなつくり手から生まれた、静謐な香りが満ちる夜

ミズナラの樽そのものが希少で、しかも今回は新樽を使っていることでつくれる本数にははじめから限りがありました。
そのため今回は抽選という形で販売します。
150年かけて育った木の、まっさらな樽にしか宿らない香りを、1本のウイスキーに閉じ込めています。
夜の静けさの中で、ゆっくりと香りが開いていく時間をお楽しみください。