今回ご紹介するのは、ミルクで割って楽しむために生まれた紅茶リキュール「究極のロイヤルミルクティー」です。
たっぷりの茶葉をミルクで煮出すロイヤルミルクティーの魅力を、お酒で引き出す挑戦です。
ミルクに負けない紅茶感を追い求め、お好みの濃さに調整できる一杯にたどり着くまでには、いくつもの試行錯誤があったといいます。
開発担当者に、その道のりをじっくり聞きました。
プロフィール
はじめ
酒蔵と相談しながら素材の選定からブレンドなど、どんな設計にするかを決める商品開発を担当している。
担当商品は「Royal Earl Grey」や「天空の青レモンサワー」、「究極の生メロンサワー」など。
もっと濃厚な、紅茶の風味を目指して
──まずは、この商品が生まれたきっかけから教えてください。
きっかけは、すでに販売している「Royal Earl Grey」という紅茶リキュールです。
「Royal Earl Grey」は、そのままストレートやロックで、紅茶の風味を味わっていただく設計になっています。
割って味わうことを前提にした商品ではありませんでした。
ただ、開発の過程で、もっと濃厚な味わいのものも仕上げていただいていたんです。
「Royal Earl Grey」は、単体で楽しめるようにするために濃厚な味わいの商品は採用されませんでした。
しかし、ミルクで割って楽しむという方向であれば、この濃い紅茶の風味を活かした商品が提供できるのではと思ったのがきっかけだったんです。
──ミルク割りで飲むことを目指したお酒なのですね。
そうなんです。
単体で飲むお酒と、ミルクに割るお酒では、目指す濃さがまるで違います。
だったら、ミルク割りのためだけに設計したお酒があってもいい、そんな発想で開発に乗り出しました。
──以前販売していた「凛圓 ロイヤルミルクティー Premium」と近い商品なのかと思っていたのですが、また違ったお酒なのでしょうか。
いちばんの違いは、これが「ミルクで割る前の状態」だということです。
「凛圓 ロイヤルミルクティー Premium」は、注いですぐ飲める手軽さがありました。
ただ、私たちが提案した味わいそのままでしか楽しめなかったんです。
今回はお客さまがお好みの濃さに調整できます。
一人ひとりが最高の割合を見つけられるという意味でも、「究極のロイヤルミルクティー」と呼べる仕上がりです。
──デザインも美しいですね。こだわりはありますか?
上質な紅茶の缶を思わせるデザインを目指しました。
「ロイヤルミルクティー」の“ロイヤル”から、ロイヤルブルーを連想して、高級な紅茶のパッケージでよく用いられる、アラベスク柄をあしらっています。
手に取ったときから、少し特別な気分になっていただけたらうれしいですね。
選んだのは、アッサムのみの味わい
──濃厚さを追い求めたこのお酒。開発するうえで、譲れなかったポイントは何でしたか。
「ミルクに割っても負けない紅茶の風味」です。
香りも味わいも、しっかりと紅茶を感じられること、それでいて、アルコールのとがった部分が顔を出さないこと。
この相反する要素のバランスに、いちばん神経を使いました。
紅茶感を強くするほど、お酒らしいクセも出やすくなります。
そのちょうどいい着地点を、何度も探りました。
──では、茶葉は重要な素材ですね。どんなこだわりがあるのでしょう。
茶葉はアッサム1種類のみにこだわって調整しています。
アッサムは、とにかく力強い風味が持ち味です。
渋みがありながら、甘く芳醇で、香ばしい独特のアロマを持っています。
この個性が、ミルク割りにしたときにきちんと生きてくるんです。
──ミルクと合わせても、紅茶の風味は埋もれないんですね。
むしろ、ミルクをまとうことで表情が変わります。
単体では少しとがって感じる渋みや香ばしさが、ミルクに包まれると、まろやかでリッチなコクへと姿を変えるんです。
この変化こそ、アッサムを選んだ理由でした。
幾重にも重ねる、こだわりの多段階抽出
──ミルクに負けない紅茶感を出すために、製法でも工夫があったのでしょうか。
香りと味わいを両立させるために、独自の多段階抽出を採用しました。
まず、蒸留所がつくったスピリッツに茶葉を浸して、クリアな香りを引き出してから蒸留します。
そこへもう一度、茶葉を浸して、繊細な風味を重ねていったんです。
加水や甘みを調整しても茶葉の輪郭が消えないよう、配合そのものを見直しながら開発しました。
1度きりの抽出では、どうしてもここまでの奥行きは出せません。
幾重にも紅茶を重ねることで、立体的で濃密な味わいにたどり着きました。
手間のかかる製法ですが、この濃さは、そうやってしか生まれなかったと思います。
スイーツと、大人のアフタヌーンティーを
──そんな紅茶へのこだわりが引き立つミルク割り、おすすめの割合を教えてください。
お酒:ミルク=1:3を推奨していますが、個人的には、1:4くらいがちょうどいいんです。
まずはお酒:ミルク=1:3から試していただいて、あとはお好みで濃さを変えてみて楽しんでほしいですね。
──かなり自由に楽しめるお酒なんですね。ミルク割りだけでなく、いろいろな飲み方が楽しめそうです。
基本はミルク割りですが、それだけではありません。
ソーダで割れば、爽やかなティーソーダに。
ミルクの一部を生クリームに替えれば、よりリッチな味わいになります。
濃さも割り方も自由なので、自分の手で、いちばん好きな飲み方を見つけていただけたらと思います。
──どんな料理やおつまみと合わせたいですか。
私なら、クッキーやフィナンシェと合わせて、極上のスイーツタイムにします。
焼き菓子の香ばしさと、紅茶のコクは、本当に相性がいいんです。
あるいは、サンドイッチと一緒に大人のアフタヌーンティーにするのもいい。
クロワッサンサンドあたりが、特におすすめです。
紅茶の余韻に、静かに浸る
上品な甘みと、静かに残る紅茶の余韻。
飲み終えたあとも、しばらく心にとどまる味わいです。
ミルク割り、ソーダ割り、生クリームを加えても。
最高の味わい方がきっと見つかります。
自分の手で完成させる1杯を、ぜひゆっくりと味わってみてください。